1棟マンションなど投資用不動産の売買では、「物件を探している買主」だけでなく、「融資を受けられる投資家」を見つけることも重要になります。
そのため、不動産会社が銀行や信用金庫へ営業をかけるケースは珍しくありません。特に数千万円〜数億円規模の収益物件では、融資の可否が成約に大きく影響するため、金融機関との関係構築は営業活動の一部として行われています。
この記事では、不動産会社が銀行・信金へ営業することは実際どうなのか、現場でよく行われる営業方法や注意点について詳しく解説します。
銀行・信金への営業は実務上よく行われている
収益不動産の仲介では、銀行や信用金庫へ営業すること自体は比較的よく行われています。
特に地方では、地域密着型の信用金庫や地銀が不動産投資融資へ積極的なケースもあり、「融資できそうな投資家がいないか」という情報交換は実際にあります。
不動産会社側としても、融資ルートを持っていると成約率が上がるため、金融機関との関係づくりを重視している会社は少なくありません。
特に1棟収益物件では「物件営業」と「融資営業」がセットになることも多いです。
実際に行われる営業方法とは
実務では、単純に「買ってくれる人いませんか?」ではなく、金融機関との継続的な関係の中で情報共有されるケースが多いです。
例えば以下のような動きがあります。
- 融資担当へ物件概要書を持参する
- 投資家紹介を相談する
- 融資条件をヒアリングする
- 最近の融資姿勢を確認する
- 出口戦略の相談をする
特に地方信金では、「融資先を探している」というケースもあるため、条件が合えば投資家紹介につながる場合もあります。
ただし、飛び込み営業だけで成果が出るとは限らず、担当者との関係性が重要視されることも多いです。
売主残債のある銀行へ相談するケースもある
売主側に残債がある銀行へ相談するのも、実務上は行われることがあります。
これは、「現在の担保評価」や「銀行側の出口意向」を探る目的もあります。
例えば以下のようなケースです。
| ケース | 目的 |
|---|---|
| 残債が多い | 売却条件調整 |
| 銀行が回収を急いでいる | 価格交渉 |
| 借換え検討中 | 買主融資相談 |
| 担保評価確認 | 融資可能性把握 |
特に金融機関が「出口」を探している状況では、不動産会社側と協力的になる場合もあります。
ただし、個人情報や融資情報は守秘義務もあるため、踏み込みすぎた聞き方は避ける必要があります。
飛び込み営業だけでは難しい面もある
一方で、単純な飛び込み営業だけで融資紹介へつながるケースはそこまで多くないという声もあります。
特に現在は金融機関側も融資審査が慎重化しているため、「まずは融資できる人を紹介してください」という営業だけでは動きにくい場合があります。
そのため、実際には以下のような要素も重要になります。
- 物件の収益性
- 積算評価
- エリア需要
- 修繕状況
- レントロール内容
- 売主背景
金融機関側としても、「融資しやすい案件」であるかを重視しているため、物件資料の質が非常に重要になります。
信金は地域性との相性が大きい
信用金庫は地域密着型であるため、エリアとの相性がかなり重要です。
例えば、地元エリアで実績がある不動産会社は話を聞いてもらいやすい傾向があります。
また、以下のようなケースでは比較的話が進みやすい場合があります。
- 既存取引がある
- 地元オーナー案件
- 空室率が低い
- RC造など評価が安定している
- 賃貸需要が強い地域
逆に、遠方投資家向け案件や高利回り重視案件は慎重に見られるケースもあります。
最近は「融資ありき」の仲介が増えている
近年の収益不動産市場では、「融資付け」が仲介業務の一部になっている会社も増えています。
特に投資家側は、「融資が出る銀行」を重視するため、金融機関とのネットワークが強い会社ほど成約率が高くなるケースがあります。
そのため、不動産会社が銀行や信金へ営業すること自体は、実務上そこまで珍しいことではありません。
むしろ収益不動産では一般的な営業活動の一部として行われているケースもあります。
まとめ
1棟マンションなど収益不動産の売買仲介では、不動産会社が銀行や信用金庫へ営業をかけることは実務上よく行われています。
特に地域信金や地銀では、融資可能な投資家紹介や案件相談が情報交換として行われるケースもあり、「融資営業」は仲介活動の一部になっている会社も少なくありません。
ただし、単純な飛び込みだけで成果が出るわけではなく、物件内容・金融機関との関係性・地域性などが大きく影響します。収益不動産では「物件力」と「融資力」の両方が重要になるため、金融機関との連携は今後も重要な営業手法の一つと言えそうです。


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