3階建て住宅や都市型住宅では、2階部分にインナーバルコニーを設ける間取りが増えています。雨を避けやすく、プライバシー性も高いため人気ですが、「この部分は延べ床面積に入っているのか?」で疑問を持つ人も少なくありません。
特に建築確認や容積率、固定資産税、住宅ローン審査などでは、延べ床面積の扱いが重要になるケースがあります。
ただし、インナーバルコニーは見た目だけでは判断しにくく、図面や建築確認資料を見ないと正確にわからないことも多いです。
この記事では、インナーバルコニーが延べ床面積へ含まれるケースや、確認方法について整理していきます。
まず「延べ床面積」の考え方を知っておく
延べ床面積とは、建物各階の床面積を合計した面積のことです。
ただし、全ての空間が単純に含まれるわけではなく、建築基準法上の扱いによって変わります。
特にバルコニーや吹抜け、ピロティなどは、条件によって延べ床面積へ算入されたり除外されたりします。
| 空間 | 延べ床面積扱い |
|---|---|
| 室内空間 | 基本的に含まれる |
| 通常バルコニー | 含まれないことが多い |
| インナーバルコニー | 条件次第 |
| 吹抜け | 一部除外あり |
つまり、「バルコニーだから絶対含まれない」というわけではありません。
インナーバルコニーは条件次第で含まれる
インナーバルコニーは、建物内部へ食い込むような形状になっているため、通常バルコニーより延べ床面積へ算入されやすい傾向があります。
特に以下のような場合は注意されやすいです。
- 三方向を壁で囲まれている
- 屋根が深くかかっている
- 室内的な使い方が強い
- 開放性が低い
例えば、外気へ十分開放されていない場合、「実質室内空間」と判断されるケースがあります。
逆に、十分開放されている場合は、延べ床面積へ含まれない扱いになるケースもあります。
そのため、見た目だけで判断するのはかなり難しいです。
確認しやすいのは「建築確認図面」
実際に確認する場合、最もわかりやすいのは建築確認申請時の図面や面積表です。
特に以下を確認すると判断しやすくなります。
- 各階平面図
- 求積図
- 面積表
- 確認済証関連資料
面積表には、通常「1階床面積」「2階床面積」などが記載されています。
そこへインナーバルコニー部分が含まれているかを見ることで、延べ床面積算入の有無を確認しやすくなります。
また、設計図上で斜線や別表記になっている場合もあります。
固定資産税資料と建築面積は別の場合もある
注意したいのは、「固定資産税の扱い」と「建築基準法上の延べ床面積」が完全一致しないケースがある点です。
例えば、税務上は評価対象でも、建築確認上は延べ床面積へ含まれていないケースもあります。
逆に、建築基準法上は除外されていても、固定資産評価で一定評価される場合もあります。
そのため、以下を混同しないことが重要です。
| 項目 | 目的 |
|---|---|
| 延べ床面積 | 建築基準法 |
| 固定資産評価 | 税金計算 |
| 登記面積 | 不動産登記 |
特に中古住宅資料では、面積表示がどの基準か確認した方が安全です。
図面で見る時のポイント
図面を見る際は、単純な広さだけではなく「囲まれ方」を確認すると判断しやすいです。
例えば以下のような特徴があります。
- 壁で囲まれているか
- 手すりだけか
- 開放方向が広いか
- 屋根の深さ
- 窓サッシ有無
特に三方向囲われたインナーバルコニーは、「半屋内空間」として扱われやすいケースがあります。
また、後付けサッシなどで実質サンルーム化されている場合は、扱いが変わることもあります。
不明な場合は建築士や役所確認が確実
インナーバルコニーは、一般人だけで図面判断するのが難しいケースもあります。
特に以下のケースでは、専門確認が安心です。
- 中古住宅購入前
- 増築予定
- 容積率ギリギリ
- 違法建築確認
- 住宅ローン審査
建築士へ図面確認を依頼したり、自治体建築指導課へ相談するケースもあります。
また、確認申請図書が残っていれば、比較的正確に判断しやすくなります。
まとめ
2階インナーバルコニーが延べ床面積へ含まれているかは、見た目だけでは判断が難しく、建築確認図面や面積表を確認するのが基本になります。
特に、壁や屋根で深く囲まれているインナーバルコニーは、条件次第で延べ床面積へ算入されるケースがあります。
また、固定資産税評価・登記面積・建築基準法上の面積は扱いが異なる場合もあるため、どの資料の数字か確認することも重要です。
正確に確認したい場合は、建築確認図面や求積図を見ながら、必要に応じて建築士や自治体へ確認する方法が安心しやすくなります。


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