不動産謄本の抵当権設定が2つある理由とは?追加融資・借り換え・保証会社変更などの見方を解説

不動産

不動産の登記事項証明書(不動産謄本)を確認すると、同じ土地や建物に抵当権が複数設定されているケースがあります。抵当権設定が2つある場合、「2回ローンを借りたということなのか」「なぜ同じ債権者で複数あるのか」と疑問に感じる方も少なくありません。この記事では、抵当権が複数存在する理由や登記情報の確認ポイントについて、具体例を交えながら解説します。

抵当権設定が2つある場合は必ずしも2回借入したとは限らない

不動産謄本に抵当権設定が2件記載されている場合、それぞれ別の抵当権が存在していることを意味します。しかし、「抵当権が2つある=必ず2回お金を借りた」というわけではありません。

抵当権とは、住宅ローンなどの借入金が返済されなかった場合に、金融機関などの債権者が不動産を売却して優先的に弁済を受けるための権利です。借入ごとに別々の抵当権を設定することが一般的ですが、借り換えや契約変更などでも複数の登記が残ることがあります。

そのため、抵当権の数だけを見るのではなく、登記された年月日、債権額、債権者、債務者、原因などを確認することが重要です。

同じ保証会社が債権者の場合に考えられる理由

抵当権者(債権者)が同じ保証会社で、設定日や債権額が異なる場合、いくつかの可能性があります。

代表的なケースとして考えられるのが、住宅購入時の借入とは別に、後から追加融資を受けた場合です。例えば、平成10年に住宅ローンとして2,000万円を借り、その10年後にリフォーム費用や追加資金として1,000万円を借りた場合、それぞれ別の抵当権として登記されることがあります。

具体的には、最初の抵当権が「平成10年設定・債権額2,000万円」、2つ目が「平成20年設定・債権額1,000万円」となっている場合、追加で融資を受けた可能性があります。ただし、実際の借入内容は登記だけでは完全には判断できません。

抵当権が複数設定される主なパターン

抵当権が2つ以上になる理由には、追加借入以外にもいくつかあります。

原因 内容
追加融資 住宅ローンとは別にリフォームローンや追加資金を借りた場合
借り換え 新しい金融機関の抵当権設定と古い抵当権抹消のタイミングによって複数表示される場合
保証会社による設定 金融機関ではなく保証会社が抵当権者になるケース
共同担保 複数の不動産を担保として設定している場合

例えば住宅ローンを組む際、金融機関が融資を行い、保証会社が保証をする仕組みでは、保証会社が抵当権者として登記される場合があります。そのため、登記上の債権者名だけで銀行との契約内容を判断することはできません。

また、過去の抵当権が完済後も抹消されず残っている場合もあります。この場合、実際には借入が存在しなくても登記上は抵当権が残った状態になります。

不動産謄本で抵当権を確認するときのポイント

抵当権の内容を確認するときは、「受付年月日及び受付番号」「原因」「債権額」「債権者」「債務者」を順番に見ると状況を把握しやすくなります。

例えば、以下のような記載の場合を考えます。

平成10年 抵当権設定 債権額2,000万円
平成20年 抵当権設定 債権額1,000万円

この場合、平成20年に新たな借入を行った可能性がありますが、住宅ローンの条件変更や契約変更によるものの可能性もあります。正確に確認するには、金融機関や保証会社へ問い合わせる必要があります。

抵当権が残っている場合は抹消手続きも確認する

住宅ローンなどを完済した場合でも、抵当権は自動的には登記から消えません。所有者が抵当権抹消登記の手続きを行う必要があります。

例えば、20年前に住宅ローンを完済しているにもかかわらず抵当権が残っている場合、その抵当権は実際の借金を示しているとは限りません。ただし、不動産売却や新しい融資を受ける際には問題になることがあります。

古い抵当権が残っている場合は、金融機関から必要書類を取得し、司法書士へ依頼するなどして抹消手続きを進めることが一般的です。

まとめ:抵当権が2つある理由は登記内容を総合的に確認することが大切

不動産謄本に抵当権設定が2つある場合、追加で借入をした可能性はありますが、それだけで判断することはできません。借り換えや契約変更、保証会社による設定、抹消されていない古い抵当権など、複数の理由が考えられます。

特に同じ保証会社・同じ債務者で設定日や債権額が異なる場合は、追加融資の可能性がありますが、確実な判断にはローン契約書や金融機関への確認が必要です。

不動産の権利関係を正しく把握するには、抵当権の数だけを見るのではなく、登記内容全体を確認することが重要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました