注文住宅を2軒目に建てる人は住宅ローン完済済み?住み替えで使われる資金計画と注意点

住宅ローン

注文住宅について調べていると、SNSやブログなどで「2軒目の注文住宅を建てた」「家を建て直した」という体験談を見かけることがあります。そこで気になるのが、1軒目の住宅ローンをすべて返済してから2軒目を建てているのか、それとも住宅ローンが残った状態でも新居を建てられるのかという点です。

実際には、1軒目の住宅ローンを完済してから2軒目を建てるケースだけではありません。現在の家を売却して残債を返済する方法や、条件によっては住み替えローンなどを利用する方法もあります。この記事では、注文住宅を2軒目に建てる際の代表的な資金計画と、住宅ローンが残っている場合に確認したいポイントを解説します。

注文住宅2軒目だからといってローン完済済みとは限らない

「2軒目の注文住宅」と聞くと、1軒目の住宅ローンを完済できるほど資金に余裕がある人をイメージしやすいですが、必ずしもそうではありません。住宅の住み替えには複数の方法があり、現在の住宅ローンが残っていても計画を進められる場合があります。

特に一般的なのが、現在住んでいる住宅を売却し、その売却代金で住宅ローンの残債を返済したうえで新居を購入・建築する方法です。この場合、住み替えを始めた時点ではローンが完済されていなくても、旧居の売却時に完済することになります。

一方、すでに1軒目の住宅ローンを完済している人や、預貯金によって残債を一括返済できる人もいます。そのため、「注文住宅2軒目」という言葉だけでは、その人がどのような資金計画を組んでいるのか判断することはできません。

2軒目を建てるときに考えられる主な資金計画

2軒目の注文住宅を建てる際の資金計画は、現在の家を売るのか残すのか、住宅ローンがいくら残っているのかによって大きく変わります。代表的なパターンを整理すると次のようになります。

パターン 1軒目の扱い 主な特徴
完済後に建築 ローン完済済み 既存ローンの負担がなく資金計画を立てやすい
売却して住み替え 売却代金などで残債を返済 比較的一般的な住み替え方法
住み替えローンを利用 売却しても残る債務を新居のローンに組み込む場合がある 借入額や返済負担が大きくなりやすい
1軒目を所有したまま2軒目を取得 ローンが残る場合もある 金融機関の審査や住宅の利用目的などの確認が重要

どの方法が適しているかは、収入、住宅ローン残高、現在の住宅の査定額、新居の建築費、自己資金などによって異なります。「2軒目だからこの方法」という決まりがあるわけではありません。

よくあるのは現在の家を売却してローンを完済する住み替え

現在の住宅に住宅ローンが残っている場合、まず確認したいのが住宅の売却予想価格と住宅ローン残高の差です。住宅ローンの残債より高い金額で売却できれば、売却代金から残債を返済し、残った資金を新居の頭金などに回せる可能性があります。

例えば住宅ローンが2,000万円残っている家を2,500万円で売却できた場合、単純計算では売却代金からローンを完済できます。ただし、実際には仲介手数料や登記関連費用などの売却費用が発生するため、「売却価格-ローン残高」の全額が手元に残るわけではありません。

反対に、ローン残高が2,500万円なのに売却価格が2,000万円程度であれば500万円程度の不足が生じます。自己資金で不足分を補えるなら完済できますが、難しい場合には資金計画そのものを見直したり、金融機関へ住み替えローンなどについて相談したりする必要があります。

住宅ローンが残ったまま新しい住宅ローンを組める場合もある

制度上、既存の住宅ローンがあるという理由だけで、新たな住宅ローンの借り入れが一律に不可能になるわけではありません。ただし、金融機関は既存の借入残高や毎月の返済額、新しい住宅の利用目的、年収、年齢などを含めて審査します。

特に重要なのが返済負担です。1軒目と2軒目のローンを一時的または継続的に抱える場合、毎月の返済額が大きくなるため、新しい住宅ローンの審査にも影響します。新居が完成する前に旧居を売却するのか、新居へ引っ越した後に旧居を売るのかによっても資金の流れが変わります。

また、住宅ローンは原則として契約者本人や家族が居住する住宅を対象とする商品が中心です。1軒目を賃貸に出して2軒目へ移るなどの場合は、現在利用している住宅ローンの契約条件に関係する可能性があります。自己判断で進めず、現在借りている金融機関へ事前に確認することが重要です。

「家を売ってから建てる」と「建ててから売る」の違い

2軒目の注文住宅では、旧居の売却と新居の建築をどの順番で行うかも重要です。先に旧居を売却する「売り先行」なら、売却価格が確定するため、新居へ投入できる自己資金を把握しやすくなります。

ただし、新居が完成する前に旧居を引き渡すことになれば、仮住まいが必要になる可能性があります。賃貸住宅への引っ越し、新居完成後の再度の引っ越しなど、費用と手間が増えることも考えておかなければなりません。

反対に新居を先に確保する「買い先行」は、引っ越しのスケジュールを組みやすい一方、旧居が想定した時期や価格で売れないリスクがあります。一定期間、新旧両方の住宅に関する支払いを負担できる資金力も必要です。

2軒目の注文住宅で最初に確認したい3つの数字

住み替えを検討する場合、住宅展示場やハウスメーカーで新居の見積もりを取るだけでなく、現在の家に関する数字を把握しておくことが大切です。特に重要なのは「住宅ローン残高」「現在の住宅の査定価格」「新居に使える自己資金」の3点です。

例えばローン残高が2,000万円、査定価格が2,400万円なら売却によってローンを完済できる可能性があります。一方、査定価格が1,700万円なら、売却費用も含めて不足額をどう処理するか検討する必要があります。

不動産の査定価格は実際の成約価格を保証するものではない点にも注意が必要です。資金計画では希望的な売却価格だけを前提にせず、価格が下がったケースも想定して余裕を持たせることが重要です。

住宅ローンを完済している人と残っている人では難易度が違う

1軒目のローンをすでに完済していれば、既存ローンの返済負担がないため、2軒目の資金計画は比較的シンプルになります。旧居を売却すれば、その売却代金を新居の建築資金として利用できる可能性もあります。

一方、ローンが残っていても、旧居の資産価値が十分に高ければ住み替えを進めやすいケースがあります。そのため重要なのは「ローンを完済しているか」だけではなく、ローン残高に対して現在の家がいくらで売れるのかという点です。

逆に住宅ローン残高が売却価格を大きく上回っている場合は、新居の住宅ローンと合わせて負担が重くなる可能性があります。2軒目を検討する段階では、ハウスメーカーだけでなく、不動産会社や金融機関にも相談して資金計画を確認すると安全です。

まとめ:注文住宅2軒目はローン完済後だけとは限らない

注文住宅を2軒目に建てている人が、全員1軒目の住宅ローンを完済してから新居を建てているわけではありません。完済後に建築する人もいれば、旧居を売却して住宅ローンを完済し、そのまま新居へ住み替える人もいます。

また、売却代金だけでは住宅ローンを完済できないケースや、旧居を所有したまま新居を取得するケースでは、金融機関との調整やより慎重な返済計画が必要になります。

2軒目の注文住宅を検討するときは、まず住宅ローンの残高証明などで現在の残債を確認し、不動産会社から旧居の査定を取ると具体的な判断がしやすくなります。「2軒目=1軒目を完済できるほど裕福」という単純な話ではなく、現在の住宅を資産として売却しながら住み替えているケースもあると考えると理解しやすいでしょう。

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