不動産会社から「購入すれば毎月家賃収入が得られる」という投資話を持ちかけられると、安定した収入源になるのではないかと期待する方も多いでしょう。しかし、不動産投資は購入金額だけで判断するのではなく、利回り、維持費、空室リスク、税金などを総合的に確認することが大切です。
この記事では、リースバック物件への投資を検討する際に確認したいポイントや、家賃収入がどのように課税されるのか、不動産投資で注意すべき点についてわかりやすく解説します。
リースバック物件への投資とはどのような仕組みか
リースバックとは、もともとの所有者が自宅などの不動産を売却した後、そのまま同じ物件に賃貸契約で住み続ける仕組みです。売却した人はまとまった資金を得られ、購入した側は家賃収入を得られるという特徴があります。
投資家側から見ると、すでに入居者がいる状態で購入できるため、一般的な賃貸物件のように入居者募集から始める必要がない点はメリットです。
例えば、1,050万円で購入した物件から毎月85,000円の家賃収入が得られる場合、単純計算では年間102万円の収入になります。ただし、この金額がそのまま利益になるわけではありません。
提示された投資条件から利回りを計算する方法
不動産投資を判断するときは、まず表面利回りを計算します。表面利回りは「年間家賃収入÷購入価格×100」で求められます。
今回の例では、年間家賃収入は85,000円×12か月で102万円です。購入価格が1,050万円の場合、表面利回りは約9.7%になります。
一見すると高い利回りに見えますが、実際にはここから固定資産税、管理費、修繕費、保険料、購入時の諸費用などが差し引かれます。そのため、実質的な利回りは表面利回りより低くなることが一般的です。
不動産投資で確認すべきリスク
不動産投資には、毎月家賃が入るというメリットがある一方で、必ずリスクがあります。特にリースバック物件では、契約内容の確認が重要です。
例えば、現在の入居者が退去した場合、その後すぐに次の入居者が見つかる保証はありません。また、築年数が古い物件では、大規模修繕が必要になる可能性もあります。
購入前には、物件の築年数、所在地の需要、周辺の家賃相場、過去の修繕履歴、賃貸借契約の内容などを確認することが大切です。
高齢者が不動産投資を検討するときの注意点
年金以外の収入を得たいと考えて不動産投資を検討する方もいますが、投資資金の安全性について慎重に考える必要があります。
不動産は株式などと違い、必要なときにすぐ現金化できるとは限りません。急な医療費や生活費が必要になった場合でも、売却まで時間がかかる可能性があります。
例えば、手元資金の大部分を不動産購入に使ってしまうと、家賃収入があっても突発的な支出に対応できなくなる場合があります。生活資金を十分に確保したうえで検討することが重要です。
家賃収入は雑所得になるのか
不動産を所有して得られる家賃収入は、一般的には「不動産所得」として扱われます。雑所得ではありません。
不動産所得とは、土地や建物などの貸付けによって得られる所得のことで、家賃収入から必要経費を差し引いた金額が課税対象になります。
例えば、年間家賃収入が102万円あった場合でも、固定資産税や修繕費、管理費、減価償却費などの経費が発生していれば、それらを差し引いた利益に対して税金が計算されます。
契約前に確認したい不動産会社への質問
投資話を受けた場合は、すぐに契約するのではなく、具体的な資料を確認することが大切です。
確認したい項目としては、「なぜこの価格で販売しているのか」「現在の家賃設定は周辺相場と比べて適正か」「修繕費用はどの程度か」「入居者との契約期間や条件はどうなっているか」などがあります。
また、不動産会社から提示された収益だけを見るのではなく、第三者の不動産会社や専門家に相談して客観的な意見を聞くことも有効です。
まとめ
リースバック物件への投資は、購入後すぐに家賃収入を得られる可能性がある一方で、修繕費や空室、資金の固定化などのリスクもあります。
提示された家賃収入だけで判断せず、実質利回りや将来的な維持費、契約内容を確認することが重要です。
また、家賃収入は通常「不動産所得」として扱われ、必要経費を差し引いた金額が課税対象になります。不動産投資を検討する際は、老後資金とのバランスを考え、無理のない範囲で慎重に判断しましょう。


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