親の土地名義変更（相続）にかかる税金や手数料について解説

親が亡くなった後、親名義の土地に家を建てている場合、その土地を自分の名義に変更するための相続手続きについて気になるのは、税金や手数料がかかるのかという点です。この記事では、土地名義変更の際に発生する可能性がある税金や手数料について、具体的な例を交えて解説します。

土地名義変更（相続）の手続きと基本的な流れ

まず、土地の名義変更（相続）を行うためには、法務局で登記手続きを行う必要があります。相続が発生すると、土地の所有権が親から相続人（あなた）に移るため、登記簿にその情報を反映させる必要があります。

基本的には、法務局に必要書類を提出し、登記変更を行います。親の死亡届や戸籍謄本、遺産分割協議書などが必要です。自分で法務局に出向いて手続きを行うことも可能ですが、専門知識が必要な場合があるため、弁護士や司法書士に相談することも選択肢の一つです。

相続税については、土地の評価額が一定額を超えると課税対象となります。あなたが挙げた土地評価額540万円の場合、相続税がかかる可能性がありますが、相続税は土地の評価額だけで決まるわけではなく、相続する遺産全体の評価額に基づいて課税されます。

相続税の基礎控除額は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」となっています。この額を超える遺産が相続される場合、相続税が発生します。もし法定相続人が1人の場合、基礎控除額は3,600万円となり、540万円の土地評価額は相続税の課税対象にはならない可能性があります。

土地名義変更（相続）の際、登記手続きにかかる主な費用は登録免許税です。登録免許税は、土地の評価額に基づいて計算されます。例えば、土地の評価額が540万円の場合、登録免許税は「評価額 × 0.4%」となります。

具体的には、540万円 × 0.4% = 21,600円となります。これが登記変更にかかる登録免許税です。なお、登録免許税は現金で法務局に支払う必要があり、郵便局や銀行での支払いが求められます。

登記変更の手続きに関しては、登録免許税以外にも一部書類を準備するための手数料がかかることがあります。たとえば、戸籍謄本や遺産分割協議書を取得する際には、それぞれに費用が発生します。これらの書類は法務局での登記手続きに必要不可欠なものです。

また、もし専門家（弁護士や司法書士）に手続きを依頼した場合、別途依頼費用がかかります。依頼費用はケースによりますが、一般的に数万円程度かかることがあります。

自分で法務局に出向いて手続きをする場合、事前に必要書類を確認しておくことが重要です。また、相続人が複数いる場合や遺産分割協議書の作成が必要な場合など、手続きに複雑な要素が絡む場合があります。

特に土地の評価額が高い場合、相続税の申告を忘れずに行う必要があります。もし相続税の申告が漏れた場合、後々税務署から指摘されることがあるため、申告期限を守ることが大切です。

親の土地名義を相続する際には、登録免許税や必要書類の手数料が発生しますが、相続税については土地の評価額が基礎控除を超える場合に課税されます。自分で法務局に出向いて手続きをすることも可能ですが、事前に必要書類をしっかりと確認し、手続きに漏れがないようにしましょう。

不安な場合は、司法書士などの専門家に相談して、手続きをスムーズに進めるのも一つの方法です。