外壁塗装は「10年に一度が目安」とよく言われますが、実際には立地条件や使用した塗料、施工内容によって大きく変わります。2020年にコーキング打ち替えと油性塗料で外壁塗装を行った内陸部の住宅では、次の塗り替え時期をどう考えるべきか、現実的な視点で整理してみましょう。
外壁塗装の「10年周期」はなぜ広まったのか
外壁塗装10年説は、主に過去に主流だったアクリル系やウレタン系塗料の耐用年数を基準に広まった考え方です。これらの塗料は紫外線や雨風の影響を受けやすく、10年前後で防水性や美観が低下しやすい特性がありました。
そのため、営業トークとしても分かりやすく、結果として「10年に一度」が一般論として定着しています。ただし、現在使用されている塗料や施工技術は当時よりも進化しています。
内陸部(埼玉県)の環境が外壁に与える影響
海沿いの塩害や、豪雪地帯の融雪剤(塩化カルシウム)による劣化がない内陸部は、外壁にとって比較的穏やかな環境です。埼玉県のように潮風や塩害の影響がほぼない地域では、塗膜の劣化スピードは沿岸部より遅くなる傾向があります。
また、山間部のような強い寒暖差や湿気が少ない地域であれば、ひび割れや剥離のリスクも相対的に低くなります。
油性塗料とコーキング打ち替えの耐久性
2020年に施工された油性(溶剤)塗料は、水性塗料に比べて塗膜が強く、耐久性が高いのが特徴です。特にシリコン系やフッ素系の油性塗料であれば、15〜20年程度の耐久性を期待できるケースもあります。
また、窓枠やドア枠のコーキングを打ち替えている点も重要です。増し打ちではなく打ち替えであれば、防水性能のリセットができており、外壁全体の寿命を延ばす要因になります。
20年周期でも問題ないケースと注意点
施工品質が良好で、現在もチョーキング(白い粉が出る現象)や塗膜の剥がれ、コーキングのひび割れが見られない場合、20年周期を目安に考えるのは現実的です。業者が「まめにやらなくても大丈夫」と言うのも、状況を見ての判断であれば妥当と言えます。
ただし、完全に放置するのではなく、10〜12年目あたりで一度点検だけは行うのが安心です。劣化の初期段階であれば、部分補修で済む可能性もあります。
営業トークに振り回されない判断基準
外壁塗装は高額な工事のため、業者によっては早めの再施工を勧めるケースもあります。重要なのは「年数」ではなく「状態」を基準に判断することです。
具体的には、外壁の色あせ、手で触ったときの粉、ひび割れ、コーキングの硬化や隙間などをチェックし、それらが顕著でなければ急ぐ必要はありません。
まとめ:立地と施工内容次第で塗り替え周期は変わる
内陸部で、油性塗料を使用し、コーキングも適切に施工されている住宅であれば、外壁塗装の周期を20年程度と考えるのは十分に現実的です。「10年に一度」という一般論に縛られず、定期的な目視点検と必要に応じた診断を行うことが、結果的に家を長持ちさせ、無駄な出費を防ぐことにつながります。


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