注文住宅でパントリーを設置する際、特に奥行きの有効寸法は重要なポイントです。収納するアイテムに応じて適切な奥行きを確保し、使いやすいレイアウトを考えることで、快適なキッチン空間を実現できます。本記事では、パントリーの奥行きの有効寸法の考え方や、収納計画のポイントについて解説します。
パントリーの奥行き有効寸法の計算方法
パントリーの奥行きを設計する際、壁の仕上げや棚板の取り付け方法によって、実際に使用できる奥行きが変わります。基本的な計算方法を理解しておきましょう。
1. 標準的な奥行きの減少要因
一般的に、壁の仕上げや棚の取り付けにより、奥行きは以下のように減少します。
- 石膏ボード(壁仕上げ):約10mm~15mm
- 棚受け金具:30mm~50mm
- 扉なしの場合の余裕スペース:約75mm(両側合計)
例えば、設計上のパントリー奥行きが455mmの場合、以下のように有効奥行きを計算できます。
455mm – 75mm = 約380mm(扉なしの場合)
また、棚の設置方法によっても有効奥行きは変わるため、設計士と事前に確認するのがベストです。
パントリーの奥行きに適した収納アイテム
パントリーの奥行きを決める際には、収納する予定のアイテムに合わせて計画することが大切です。以下は一般的な収納アイテムと、それぞれに適した奥行きの目安です。
1. 調味料や食品ストック
- スパイスボトル(約50mm~100mm)
- 缶詰(約75mm~120mm)
- ペットボトル(約90mm~120mm)
これらを収納する場合、奥行き300mm程度が使いやすいでしょう。
2. ゴミ箱
- 45Lのゴミ箱(約300mm~350mm)
- 20Lのゴミ箱(約250mm~300mm)
ゴミ箱を収納する場合、奥行き380mm以上を確保するとスムーズに収まります。
3. キッチン家電
- 炊飯器(約300mm~400mm)
- トースター(約250mm~350mm)
- 電子レンジ(約400mm~500mm)
パントリーに家電を収納する場合は、コンセントの位置も考慮しておくと便利です。
使いやすいパントリーのレイアウトとデザイン
パントリーは、設置場所やレイアウトによって使い勝手が大きく変わります。以下のポイントを意識すると、より快適に使えます。
1. 棚の高さを調整可能にする
可動式の棚を設置することで、収納アイテムのサイズに応じて調整ができ、無駄なスペースを減らすことができます。
2. 照明を設置する
パントリー内にLED照明を設置すると、奥の物が見やすくなり、使い勝手が向上します。
3. ゴミ箱スペースを確保
ゴミ箱を置く予定がある場合、下段のスペースを開けるなど、事前に計画しておくとスムーズに使えます。
まとめ:パントリーの奥行きは収納アイテムに合わせて最適化しよう
パントリーの奥行きは、壁の仕上げや棚の取り付け方法によって実際の有効寸法が変わります。標準的な計算では、奥行き455mmの設計なら約380mmの有効スペースが確保できる可能性が高いです。
また、収納アイテムやゴミ箱のサイズに応じて、最適な奥行きを決めることが重要です。実際の設計では、可動式棚の導入や照明設置などの工夫を加えると、より使いやすいパントリーになります。
快適なキッチン空間を作るために、パントリーの設計をしっかり計画しましょう。
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