ハイエースやエブリイ、ハイゼットカーゴなどの車をDIYでカスタムし、断熱や防音加工を施したり、ベッドや棚を設置したりする動画をよく見かけます。しかし、そのような改造を施した車が車検に通るのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
この記事では、車検の基準とDIY改造時の注意点について詳しく解説します。
車検に通るための基本ルール
車検に通るためには、国土交通省の定める「保安基準」を満たす必要があります。車のDIYカスタムがこの基準に適合していれば、問題なく車検に通る可能性が高いです。
特に重要なのは、以下の3つのポイントです。
- 安全性を損なう改造がされていないか
- 構造変更が必要なレベルの改造ではないか
- 固定された設備が基準に適合しているか
それでは、具体的にどのような改造が車検に通るのか見ていきましょう。
車検に影響しにくい改造
以下の改造は基本的に車検に影響しないため、問題なくDIY可能です。
① 内装パネルの取り外し・断熱材の施工
車内のパネルを外して断熱材や防音材を施工するカスタムは、基本的に車検に影響しません。ただし、エアバッグや配線に干渉しないよう注意が必要です。
② 床や壁にクッションフロアやカーペットを貼る
床や壁にクッションフロアやカーペットを貼る程度であれば、保安基準には影響しません。ただし、燃えやすい素材を使用しないようにしましょう。
③ 着脱可能な棚やベッドの設置
車検時に簡単に取り外せる「工具なしで外せる」棚やベッドであれば、基本的に車検に通ります。固定されていない家具は「積載物」として扱われるため、検査基準の対象外となることが多いです。
車検に通らない可能性がある改造
一方で、以下の改造は車検に通らない、もしくは構造変更が必要になる可能性があります。
① ボディの穴あけ加工
車体の鉄板部分に穴を開けてボルト固定するような改造は、強度が変わるため車検に通らない可能性が高いです。特に、ルーフやピラー部分を加工すると構造変更が必要になる場合があります。
② 固定されたベッドや棚の設置
ベッドや棚をボルトやネジで車体に固定した場合は、「8ナンバー(キャンピングカー)」の基準に適合する必要があります。
また、固定した家具が「乗員の安全を損なう可能性がある」と判断された場合、車検に通らないことがあります。
③ 座席の取り外し
純正の座席を取り外した場合、乗車定員が変わるため、構造変更の手続きが必要になる可能性があります。特に、シートベルトの取り付け部分を加工すると、車検に通らなくなる可能性が高いです。
DIYカスタム車の車検対策
DIYでカスタムした車を車検に通すためには、以下の対策を取るのがおすすめです。
① 車検前に取り外しできる仕様にする
車検の際に外せるようにしておくことで、検査時に問題なく通過できます。「マジックテープやフックで固定する」など、簡単に取り外せる工夫をすると良いでしょう。
② 保安基準適合部品を使用する
カスタムパーツを選ぶ際は、「保安基準適合」と明記されているものを選ぶと、車検に通る可能性が高くなります。
③ 車検業者に事前相談する
車検を受ける前に、整備工場やディーラーに相談しておくと、どの改造が問題になるか事前に確認できます。特に、大きなカスタムを施している場合は、相談しておくと安心です。
まとめ|DIYカスタムの車検対策をしっかり行おう
ハイエースやエブリイ、ハイゼットカーゴのDIYカスタムは楽しいですが、車検の基準を考慮しながら改造することが重要です。
- 断熱材や防音材の施工は車検に影響しない
- 着脱可能な家具は問題なく車検に通る
- ボディ加工や固定家具は構造変更が必要になる可能性がある
- 車検前に取り外せる仕様にするのが最も安全
適切な方法でDIYカスタムを行い、安心して車検をクリアできるようにしましょう!
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