吹付リシン仕上げの外壁は、独特の風合いと耐久性を持つものの、経年劣化により剥がれやひび割れが生じることがあります。特に40年前の住宅ではリフォームや外壁塗装の前に撤去が必要な場合もあります。本記事では、アスベストを含まない吹付リシン(ラスモル下地)の安全な撤去方法と注意点について詳しく解説します。
吹付リシンの特徴と撤去が必要な理由
吹付リシンは、セメント系の下地に塗布される外壁仕上げ材の一種で、施工時にはスプレーガンを使用して表面に凹凸をつけるのが特徴です。耐久性はありますが、長年の風雨や紫外線の影響で以下のような問題が発生します。
- 経年劣化によるひび割れや剥がれ
- カビや汚れの蓄積
- 再塗装の際の密着不良
これらの理由から、リフォーム時に古い吹付リシンを除去し、新しい仕上げを施すことが推奨されます。
吹付リシンの撤去方法
吹付リシンの撤去方法にはいくつかの選択肢があります。状況に応じて最適な方法を選びましょう。
① グラインダーやサンダーによる研磨
吹付リシンの表面をグラインダーやサンダーで削る方法は、効率的に撤去できる手段の一つです。ただし、粉塵が大量に発生するため、防塵マスクや保護メガネの着用が必須です。
注意: 強く削りすぎると下地(ラスモル)まで傷めてしまう可能性があるため、慎重に作業しましょう。
② 高圧洗浄機を使用する方法
外壁が劣化しており、比較的剥がれやすい状態なら、高圧洗浄機を使って剥がす方法もあります。ただし、すべてのリシンが剥がれるわけではなく、部分的に残る場合もあるため、仕上げに追加の作業が必要になることがあります。
メリット: 粉塵が少なく、作業が比較的簡単
デメリット: 強い水圧で下地を傷める可能性がある
③ 剥離剤を使用する方法
専用の塗膜剥離剤を使うことで、比較的楽に吹付リシンを除去できます。特に手作業で行う場合や、下地を傷つけたくない場合に向いています。
しかし、剥離剤の種類によっては臭いが強かったり、作業時間が長くかかることもあるため、事前に適切な製品を選びましょう。
吹付リシン撤去の際の注意点
吹付リシンを安全に撤去するためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 粉塵対策: 研磨する場合は、防塵マスク・保護メガネ・作業服を着用する。
- 下地を傷めないよう慎重に作業: ラスモル下地を守るため、過度な研磨や高圧洗浄の水圧に注意。
- ゴミの処理方法を確認: 剥がした吹付リシンの処分は自治体のルールを事前に確認する。
- 業者に相談するのも選択肢: 自分で作業が難しい場合は、外壁リフォーム業者に相談するとスムーズに進められる。
まとめ
40年前の住宅の吹付リシン(アスベスト無し)を撤去する方法には、グラインダー研磨、高圧洗浄、剥離剤使用の3つの選択肢があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、外壁の状態や作業環境に応じて適切な方法を選びましょう。
また、作業中の粉塵対策や下地保護を考慮し、安全に撤去作業を進めることが大切です。無理な場合は専門業者に相談するのも良い選択肢です。
適切な方法で吹付リシンを除去し、新しい外壁仕上げを施すことで、住宅の美観と耐久性を向上させましょう!
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