戸建ての購入を検討している際に、ハウスメーカーや工務店から「建て得」の提案を受けることがあります。特に、太陽光パネルに興味がなかった方でも、お得なプランとして紹介されることが多いです。しかし、営業担当者からはメリットばかりが強調されがちです。本記事では、「建て得」の仕組みやメリット・デメリット、15年後のリスクについて詳しく解説します。
建て得とは?仕組みを理解しよう
「建て得」は、LIXILが提供する太陽光発電システムの導入プランで、初期費用ゼロでソーラーパネルを設置できるのが特徴です。
- 初期費用不要 – 太陽光パネルの導入費用は不要で、建築時に導入できる。
- 一定期間の電気料金割引 – 一定期間(15年間)、電力プランに加入することで電気料金の割引が適用される。
- 期間終了後はパネルが自分のものに – 15年経過後は、太陽光パネルが所有物となり、その後の電気代を大幅に節約可能。
建て得のメリット
「建て得」にはさまざまなメリットがありますが、特に以下の点が魅力です。
1. 初期費用ゼロで太陽光発電を導入できる
通常、太陽光発電の導入には100~300万円の初期投資が必要ですが、「建て得」では無料で設置可能です。
2. 日中の電気代が節約できる
日中に電気を多く使う家庭(例:エアコンをつけっぱなし、洗濯乾燥機の使用が多い家庭)には特にメリットが大きいです。
3. 15年後は無料でパネルが手に入る
契約期間満了後は、パネルが所有物になるため、その後も発電を活用できます。
建て得のデメリットと注意点
メリットだけでなく、慎重に検討すべきデメリットもあります。
1. 電気料金プランが高めに設定される可能性
「建て得」の電力契約プランは一般の電力会社より割高になる場合があり、契約前にシミュレーションを確認することが重要です。
2. 15年後のパネル劣化
太陽光パネルは15~20年経つと発電効率が低下するため、交換が必要になる場合があります。
3. パネルの廃棄費用が発生する可能性
15年後にパネルを交換する場合、廃棄費用(数万円~十数万円)がかかることを考慮する必要があります。
建て得を選ぶべき家庭とは?
「建て得」が向いている家庭と、そうでない家庭について整理します。
建て得に向いている家庭
- 日中に電気を多く使う(例:共働き家庭でもペットがいる場合など)
- 将来的に電気代を抑えたい
- 初期費用なしで太陽光発電を導入したい
建て得に向いていない家庭
- 15年後のメンテナンス費用をかけたくない
- 電気の使用量が少ない
- 自由に電力会社を選びたい
まとめ
「建て得」は初期費用ゼロで太陽光発電を導入できるメリットがある一方で、電気料金のプランや15年後のリスクを考慮する必要があります。日中に電気を多く使う家庭には向いていますが、電気使用量が少ない場合はメリットが薄れる可能性もあります。契約前に、15年後の費用や電気代シミュレーションをしっかり確認しましょう。
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