マンションに住む以上、管理組合や理事会との関わりは避けて通れません。しかし、理事の役割が大きな負担となり、家庭や健康に悪影響を及ぼすケースも少なくありません。この記事では、マンション理事会の実情と、どうしても続けられない場合の対応について解説します。
マンション理事会の役割と現実
理事会はマンションの維持管理や住民間の調整を担う重要な組織です。建物が古くなり戸数が多いほど、修繕やトラブル対応に時間がかかり、役員の負担は重くなります。特に210戸規模の大規模マンションでは、役職によっては月に複数回の会議や地域活動が課されることも珍しくありません。
しかし現実には、多くの住民が「やりたくない」と感じており、くじ引きや押し付け合いで役職が決まることも多いのが実情です。
理事を辞められる正当な理由
マンションの理事は法律上「強制的にやらなければならない」ものではありません。区分所有法でも、理事就任を絶対に強制する規定は存在しません。したがって、健康上の理由や家庭の事情があれば、辞任を申し出ることが可能です。
特に医師の診断書がある場合は、理事会や管理会社に提出することで、正当な辞任理由として受け入れられる可能性が高まります。うつ病やリウマチなど生活に支障がある病状であれば、無理に続ける必要はありません。
辞任を申し出る際の伝え方
辞任を伝える際は、感情的にならずに「医師の診断により継続困難」と具体的に伝えることが大切です。また、辞任によって他の住民に負担がかかる点も踏まえ、代理を探す努力を申し出るなど、誠意を見せるとトラブルになりにくいでしょう。
例:「体調不良により医師からも活動制限を指示されました。大変申し訳ありませんが、副理事長を辞退させていただきたく存じます。」といった形です。
家庭とのバランスを優先する重要性
理事会活動は確かにマンションにとって重要ですが、家庭の平和や本人の健康を犠牲にしてまで続けるべきものではありません。配偶者の理解が得られず家庭不和が続くようであれば、なおさら辞任を検討すべきです。
将来的に「第三者管理方式」を導入する動きが出ることもありますが、当面は現状維持が続く場合も多いため、自分や家族を優先して行動するのが現実的です。
まとめ
マンション理事会は住民の協力で成り立っていますが、健康や家庭を犠牲にしてまで続ける義務はありません。診断書を根拠に辞任を申し出ることは正当な対応であり、無理を続けて心身を壊してしまうよりもはるかに賢明です。住民間の人間関係を気にするよりも、まずはご自身とご家族の生活を第一に考えることが大切です。
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