1972年以降の家庭用照明器具におけるポリ塩化ビフェニール(PCB)の使用について

照明器具に使用される安定器には、かつてポリ塩化ビフェニール(PCB)が使用されていたことがありますが、1972年以降に建てられた家庭用の照明器具にはPCBを使用した安定器が使われていないのかについて解説します。特に、1972年(昭和47年)以降の家屋に関する情報を提供します。

ポリ塩化ビフェニール(PCB)の使用歴史

ポリ塩化ビフェニール(PCB)は、かつて電気機器の絶縁体として広く使用されていました。特に安定器（トランス）の内部絶縁に用いられることが多く、電気器具の性能を安定させるために重要な役割を果たしていました。

しかし、PCBが発がん性や毒性があることが判明し、1970年代にはその使用が規制され始めました。1972年に施行された「PCB廃棄物の処理に関する法律」により、新規の製品への使用は厳しく制限され、その後の製造は大きく減少しました。

1972年以降に設置された家庭用照明器具には、PCBを使用した安定器が使われていないことがほとんどです。なぜなら、PCBの危険性が認識される前に製造された機器に使用されていたものの、その後の規制により新たな製品への使用が禁止されたからです。

このため、1972年以降に建築された家庭では、照明器具においてPCBを使用した安定器が取り付けられていることは非常に稀です。ほとんどの家庭では、PCBを使用しない安定器が採用されています。

もし1972年以前の家屋に設置されている照明器具がまだ使用されている場合、その安定器がPCBを使用している可能性があります。その場合、PCBの使用が規制される前に製造された古い器具が存在する可能性があるため、注意が必要です。

PCBが使用された安定器を確認する方法としては、製品に付属しているマニュアルや製造年を確認するのが最も確実です。また、照明器具の取り扱い業者に依頼し、PCBを使用した器具かどうかの確認を行うこともできます。

1972年以降に建築された家屋に設置された家庭用照明器具には、ポリ塩化ビフェニール(PCB)を使用した安定器は設置されていないことがほとんどです。しかし、古い照明器具が現在も使用されている場合、その安定器にはPCBが使われている可能性があるため、確認が必要です。