玄関ドアが「バチャン!」と勢いよく閉まってしまう現象は、日常のちょっとしたストレスになるだけでなく、小さなお子様や高齢者にとっては危険にもつながります。このような症状が出た場合、多くはドアの上部に設置された「ドアクローザー」という装置の不具合が原因です。
ドアが勢いよく閉まる原因とは?
ドアクローザーとは、開けたドアを自動的にゆっくりと閉めるための装置で、ドアの上部に取り付けられています。ドアの閉まる速度を調整するバネや油圧機構が内蔵されており、正常に作動すれば静かに閉まる仕組みになっています。
しかし、経年劣化や油漏れ、ネジの緩みなどがあると、この機能がうまく働かなくなり、ドアが勢いよく閉まるようになります。このような場合、ドアクローザーの調整か、場合によっては交換が必要です。
「ドアクローザー」とは何か?
ドアクローザー(英語表記:Door Closer)は、主に以下のような役割を持っています。
- ドアが自然に静かに閉まるように制御
- 風でドアがバタンと閉まるのを防ぐ
- 防音・防火・防犯上の効果もあり
多くの住宅玄関ドア、事務所の出入り口、公共施設などにも採用されており、現在の住宅では標準的な設備のひとつとされています。
ドアクローザーの調整方法
ドアクローザーには、ドライバーひとつで調整可能なネジが付いていることが多く、「閉まる速度」や「最後の押し込みの力(ラッチング動作)」を調整できます。
調整ネジの例。
- スピード調整ネジ(締めると遅く、緩めると速くなる)
- ラッチスピード調整ネジ(最後の数センチの速度を調整)
ただし、劣化によって油が漏れていたり、調整しても改善されない場合は、交換が必要です。
ドアクローザー交換時の注意点と費用
ドアクローザーの交換はDIYでも可能ですが、高所作業やドアの重量を支えながらの取り付けになるため、難易度はやや高めです。以下の点に注意しましょう。
- 型番を確認:ドアクローザー本体に刻印されているメーカー名や型番を確認すると、同型の製品が探しやすくなります。
- 交換費用の目安:製品代は3,000円〜8,000円前後、取り付けを業者に依頼する場合は、作業費込みで10,000円〜20,000円が一般的です。
- 防火ドアの場合:勝手に交換すると防火性能に影響する可能性がありますので、自治体や施工会社に確認を取ってから作業を行いましょう。
おすすめのメーカーと交換製品例
日本で流通している主なドアクローザーメーカーには、以下のような信頼できるブランドがあります。
- NEWSTAR(ニュースター)
- RYOBI(リョービ)
- NHN
例えば、RYOBIの「S-202P」や、NEWSTARの「5000シリーズ」などは、住宅用として広く使用されています。交換品を選ぶ際には、同じ取り付け位置・穴間隔のモデルを選ぶとスムーズです。
まとめ
玄関ドアが「バチャン!」と閉まる場合は、ドアクローザーの不調が原因であることが多く、調整または交換によって改善できます。ドアクローザーは静かな開閉を支える重要な装置であり、日々の安全と快適性に大きく関わります。
型番を確認し、状況に応じて修理か交換を検討しましょう。ご自身で対応が難しい場合は、専門業者に相談するのが安心です。
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