注文住宅を検討していると「土地の広さ」についての判断が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。特に5人のお子さんを持つ7人家族となると、求める間取りも大きくなり、60坪という広さが「足りるのか?」という疑問が浮かびます。
この記事では、60坪の土地に、リビング23〜30畳、5〜6LDK、駐車スペース3台という条件を詰め込めるのかどうかを、実例や建築面積、配置の考え方を交えて解説していきます。
60坪は何平米?実際のサイズ感を把握しよう
まず、60坪という土地の広さは、平米に直すと約198㎡(60坪 × 3.3㎡)です。一般的な長方形の整形地で考えると、例えば「幅10m × 奥行20m」のような土地形状がイメージしやすいでしょう。
この広さに、建物+駐車場+外構をどうバランスよく配置するかが、計画のポイントになります。
必要な延床面積の目安
理想としている「5〜6LDK・リビング23〜30畳」を実現するには、おおよそ延床40〜45坪(約132〜150㎡)ほど必要になります。
具体的には以下のような構成が考えられます。
部屋 | 目安の面積 |
---|---|
LDK | 23〜30畳(約38〜50㎡) |
個室×5 | 6畳×5=約50㎡ |
収納・水回り・廊下等 | 約40〜50㎡ |
このように考えると、建物だけで延床40坪以上は必要で、2階建てにするのが前提となります。
駐車スペース3台分はどれだけ必要?
車1台あたりに必要なスペースは、標準的には幅2.5m × 奥行5.0mで約12.5㎡。3台分なら約37.5㎡が必要です。
ただし、車の出し入れや周囲の余裕も含めると、最低でも50㎡以上は確保しておきたいところです。
この駐車スペースを建物前面に設置するレイアウトが現実的で、庭をほとんど不要とすることで敷地に余裕が出てきます。
60坪に収まる?シミュレーション例
以下のようなプランが想定できます。
- 敷地面積:198㎡(60坪)
- 建築面積(1階):80㎡〜90㎡(約24〜27坪)
- 延床面積(2階建て):約45坪
- 駐車スペース:50㎡前後(3台分)
このように、庭を重視しない場合であれば、60坪でも理想条件を満たすプランニングは可能です。建物の間取りや形状を工夫することで、快適な空間を実現できます。
実際には、建ぺい率・容積率の制限もあるため、都市計画区域内では法規制の確認が必須となります。
建築士や工務店と早めに相談を
理想の条件を土地にどう落とし込むかは、経験豊富な設計士との相談が重要です。希望する部屋数や広さを伝えることで、「その土地で実現可能か」「プラン変更が必要か」など具体的なアドバイスがもらえます。
また、60坪に収めるには、階段下や小屋裏収納、スキップフロアなど空間活用の工夫がカギになります。
まとめ
60坪という広さは、5〜6LDK+リビング23〜30畳+駐車場3台を盛り込むにはややタイトな印象はありますが、庭を重視しない設計、2階建てを前提とした工夫があれば、十分に実現可能です。
土地購入前に、信頼できる建築会社とともに「仮のゾーニング」や「建築可能面積の試算」を行い、自分たちの理想が現実に近いものかどうかを見極めることが、後悔しない家づくりの第一歩です。
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