親から相続した不動産の売却について、老朽化した収益ビルと都内の繁華街にある土地の売却方法には複数の選択肢があります。特に、ビルを取り壊して更地にして売る場合と、ビルとテナントごとまとめてオーナーチェンジで売る場合、どちらが高く売れるかという点は重要なポイントです。この記事では、売却方法ごとの特徴と売却価格に影響を与える要因について解説します。
ビルを取り壊して更地にして売る場合
ビルを取り壊して更地にして売却する場合、その土地の開発可能性が重視されます。特に、都内の繁華街で駅から徒歩圏内の立地にある場合、更地として売ることで土地としての価値が最大化されることがあります。更地にすることで、土地の用途変更がしやすく、次に購入する人が自由に計画を立てやすくなるため、開発用地としての需要が高くなります。
しかし、取り壊しには費用がかかるため、そのコストも考慮する必要があります。また、取り壊し後の土地がどれだけ高く売れるかは、周辺の市場状況や今後の発展性にも大きく依存します。一般的には、開発用途として需要が高い地域では、更地として売る方が高値をつけやすい傾向にあります。
ビルと土地、テナントごとまとめてオーナーチェンジで売る場合
ビルと土地をそのままオーナーチェンジとして売る場合、特にテナントが一部でも入っていることで、即収益を得ることができる点が魅力です。安定した収益が見込める物件は投資家にとって魅力的で、一定の価格で売れる可能性があります。特に賃貸収入が安定している場合、投資家にとっては、ビルの現状のまま購入する方がリスクが少ないと感じることがあります。
ただし、ビルの老朽化や空き室の状況、テナントの種類や契約条件などが影響します。空き室が多い場合や老朽化が進んでいる場合、修繕が必要なことを考慮して、価格が下がる可能性があります。テナントの入っているフロアが一部だけの場合、収益性が低いため、全体の価格は下がることがある点も注意が必要です。
仲介と買い取りの違い:どちらが高く売れるか
不動産を売却する際、仲介と買い取りの方法があります。仲介は不動産業者が売主と買主を結びつけ、販売価格を決定する方法で、通常は買い手の市場価格に基づいて価格が設定されます。仲介で売る場合、業者に手数料を支払うことになりますが、市場の動向に合わせて柔軟な価格設定が可能です。
一方、買い取りの場合、不動産業者が直接購入します。価格が低くなることが多いですが、即座に売却できるというメリットがあります。特に急いで売却したい場合や、物件の状態が悪く市場での取引が難しい場合には、買い取りの方が選ばれることがあります。しかし、市場価値が高い場合は仲介で売る方が高く売れることが多いです。
どちらが高く売れるか:ビルか更地か、仲介か買い取りか
どちらが高く売れるかは、物件の状態や市場の需要によって異なります。例えば、都内の人気エリアで開発の可能性が高い土地であれば、更地として売る方が高く売れる可能性があります。一方で、収益性が安定しているビルであれば、オーナーチェンジでの売却が有利になることもあります。
仲介で売る方が市場価格に近い価格がつくことが多いため、条件が良い場合は仲介での販売を検討した方が高く売れることが一般的です。急いで売りたい場合や、物件の状態が悪い場合には、買い取りが選択肢となりますが、価格は若干低くなる傾向があります。
まとめ
不動産の売却方法を選ぶ際には、物件の状態や市場の需要に応じて、最適な方法を選ぶことが重要です。ビルを取り壊して更地にして売るか、ビルとテナントをまとめて売るかは、収益性や土地の開発可能性によって判断が分かれます。また、売却方法においては、仲介で売る方が高く売れる可能性がありますが、急いで売る場合には買い取りの方が適していることもあります。
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