マンションの大規模修繕工事でベランダのタイルを放置した場合のリスクと対応策

マンションの大規模修繕工事は、建物の長寿命化や資産価値維持のために非常に重要な工事です。とくにベランダ（バルコニー）部分は、外壁や防水工事と密接に関わるため、住民の協力が不可欠とされています。もし、タイルなどの撤去の指示を放置してしまった場合、どのような影響があるのか気になる方も多いはずです。

なぜベランダタイルの撤去が求められるのか

大規模修繕工事において、ベランダのタイルを撤去するように指示される主な理由は「防水工事」を円滑に行うためです。タイルを敷いたままだと、床面の状態が確認できず、防水層に劣化があっても補修できません。

また、タイルが水分を含んでいたりすると、そのまま放置しておくとカビやコケの原因になったり、防水処理が不完全になる恐れがあります。したがって、タイルの撤去は工事の品質を確保するために不可欠です。

3週間の放置は、場合によっては工事スケジュールに影響を与えている可能性があります。特にベランダの工事工程がストップしてしまっていると、他の住戸の工事も遅れるリスクがあり、施工会社や管理組合からの信頼を損なう恐れも。

さらに、工事が進んでいて自宅のベランダだけ取り残されていると、足場解体や足場ネットの撤去時に再施工が必要となり、別途費用が発生する場合もあるので注意が必要です。

まずは速やかに管理人または修繕工事の窓口（管理会社や施工会社）に連絡を取り、現状の確認と今後の対応について相談してください。誠意ある対応を心がければ、ほとんどの場合スムーズにリカバリーできることが多いです。

また、タイルの撤去に不安がある場合は、業者に有料で撤去を依頼できることもあります。無理に自分で外そうとせず、専門家の手を借りるのも一つの方法です。

マンション修繕は、共有部分の工事であるため、個人の判断でスケジュールを遅らせることは全体に悪影響を与える可能性があります。修繕工事の説明会や事前通知はできるだけしっかり確認しましょう。

また、どうしても都合がつかない場合は、その時点で管理組合や施工会社に事情を伝えておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。