ネジを回そうとしたときに、右には回せるのに左には回せないという現象が発生することがあります。特に、左に回すとドライバーがネジの頭から外れてしまう場合、いくつかの原因が考えられます。本記事では、この問題の主な原因と、それを解決するための具体的な方法について解説します。
ネジが左に回らない原因
ネジが左(反時計回り)に回らない原因として、以下のような要因が考えられます。
- ネジが固着している:長期間締め付けられているネジは、サビや摩擦によって固着し、回しづらくなることがあります。
- ネジ山が潰れている:ドライバーとネジの噛み合わせが悪くなり、左に回そうとするとドライバーが滑ることがあります。
- ネジが逆ネジである可能性:一部の機械部品では、通常とは逆に締める「逆ネジ」(左ネジ)が使われている場合があります。
- ドライバーの角度や圧力の問題:回す際にドライバーをしっかりと押し付けられていない場合、左に回そうとするとドライバーが外れやすくなります。
これらの原因に対して、適切な方法で対処することで、ネジをスムーズに取り外すことができます。
ネジを左に回すための解決策
ネジが左に回らない場合、以下の方法を試してみてください。
1. ネジに潤滑剤を塗る
ネジが固着している場合、潤滑剤(CRC 5-56やWD-40など)をネジの周囲にスプレーし、数分~数時間放置すると、摩擦が減少し、回しやすくなります。
2. ドライバーをしっかりと押し付けながら回す
ネジを回す際、ドライバーを押し付ける力が不足していると、滑って外れることがあります。特に、左に回すときはネジにしっかりと垂直に力を加えながら回すことを意識しましょう。
3. ラバーバンドを活用する
ネジ山が潰れてしまった場合、輪ゴムやラバーバンドをネジの頭に挟んでからドライバーを当てると、滑りにくくなり、回しやすくなります。
4. ハンマーで軽く叩く
ネジがサビついている場合、軽くハンマーで叩くことで、ネジと周囲の固着が緩み、回しやすくなることがあります。ただし、強く叩きすぎるとネジが破損する可能性があるため、適度な力で試してみてください。
5. ネジが逆ネジではないか確認する
もし上記の方法を試してもネジが動かない場合、逆ネジ(左回転で締まり、右回転で緩むタイプ)の可能性があります。逆ネジが使用される代表的な場所として、扇風機の羽根や特定の車の部品などがあります。逆ネジの場合は、通常とは逆方向(右回し)で緩めることになります。
それでも回らない場合の最終手段
上記の方法を試してもネジが回らない場合、次の方法を検討してみてください。
- プライヤーやバイスグリップを使用する:ネジの頭が露出している場合、プライヤーやバイスグリップでしっかりと掴み、回すことで緩めることができます。
- ネジ外し専用ツールを使う:ネジ山が完全に潰れてしまった場合、「ネジ外し専用ドライバー」や「エキストラクター」という工具を使うと、ネジを抜き取ることができます。
- 電動ドリルで削る:どうしても回らない場合、電動ドリルでネジの頭を削り取り、ボルトリムーバーなどを使って取り外す方法もあります。
まとめ|ネジが左に回らないときの対処法
ネジが右に回せるのに左に回せない場合、原因としては固着・ネジ山の摩耗・逆ネジなどが考えられます。対策として、潤滑剤の使用や押し付けながらの回転、ラバーバンドの活用、軽い衝撃を加える方法が有効です。
それでも解決しない場合は、プライヤーや専用工具を活用することで、安全にネジを取り外すことが可能です。状況に応じた方法を試し、スムーズにネジを外せるようにしましょう。
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