防水改修におけるパラペット天端のモルタル浮きとエポキシ樹脂注入工法の対応方法

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住宅や公共施設の外壁改修工事において、パラペット天端のモルタルが浮いている場合、適切な対応が求められます。特に、防水改修中の注入口付アンカーピンニング部分でのエポキシ樹脂注入工法を使用する際には、施工仕様書に基づく穴あけ方法や、追加対応の要否について疑問が生じやすいです。この記事では、パラペット天端のモルタル浮きに対する対応方法について、施工業者の意見と基準仕様書を基にした判断を解説します。

1. 施工業者の提案と基準仕様書の違い

標準仕様書では、糸幅200mm以内で5穴/mと定められていますが、施工業者が提案する方法では、浮いている場所に追加で穴を開けることを提案しており、その分の追加費用が発生するという問題が生じています。これは、浮き部分を完全に補修するためには、穴の間隔を狭くすることが必要だという主張から来ています。

施工業者が主張する「浮いている場所に打ち込む」という方法が本当に適切かどうかを考える際には、まず基準仕様書をしっかりと守ることが基本です。しかし、浮きが予想以上に広範囲にわたる場合、仕様書通りの穴の数では対応しきれないこともあるため、その場合は柔軟に対応する必要があります。

2. 5穴/mの施工で浮きが残る理由

基準仕様書に従い、5穴/mで施工を行った場合でも、浮いている部分が完全に取り除けないことがよくあります。これは、パラペットの構造や素材による差異や、モルタルの劣化具合によって、穴と穴の間で浮きが残ることがあるためです。

浮きが残る場合でも、基本的には仕様書に従い、穴の数を増やすことなく施工することが推奨されます。もし浮きが大きな問題となる場合は、追加の注入や補修を行うことが適切です。

3. 施工後の打診と浮きの判断基準

施工後に打診を行い、浮いている音がする場合、通常はそのままで問題ないと言われています。先輩からのアドバイス通り、打診後に音がしてもそれを無視して進めるという方法が一般的です。

ただし、この場合でも、施工業者が浮きの状況を確認し、必要に応じて追加対応を行うことが重要です。浮きの音だけでは判断が難しく、実際に目視で確認して浮きの広がり具合を確認することが大切です。

4. 浮き部分に対する追加対応の必要性

浮きが発生する場所が広範囲である場合、その部分だけではなく、周辺部分にも影響が出ている可能性があります。もし浮きが大きく広がっている場合、追加で穴を開けて注入することが必要になることもあります。

この場合、5穴/mの基準に従うだけでは対応しきれないことがあり、施工業者が提案する追加穴の打ち込みは、必要な対応となることもあります。状況に応じて、柔軟な対応が求められます。

5. まとめ: 基準に従いつつ、柔軟に対応する重要性

パラペット天端のモルタルが浮いている場合、基本的には標準仕様書に従い、5穴/mの穴あけで施工することが推奨されます。しかし、浮きが予想以上に広範囲である場合や打診後に音がする場合には、追加の対応が必要になることもあります。

施工業者が提案する追加費用が発生する場合でも、その理由が正当であるかどうかを慎重に確認し、柔軟に対応することが大切です。最終的には、しっかりとした施工と検査によって、浮きが残らないようにし、適切な防水改修を行うことが最も重要です。

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