集合住宅では、生活音が大きなストレスになることがあります。とくに深夜から早朝にかけての騒音は健康への影響も大きく、管理会社の対応に不満を感じている方も少なくありません。この記事では、上階からの生活音トラブルにおける原因や対処法、住民自身が取れる行動と相談先について詳しく解説します。
上階からの生活騒音はなぜ起こるのか
生活音の中でも、深夜の振動音や家具のきしみ音は、多くの住宅でトラブルになりやすいものです。特にエアベッドは構造上、ゴム素材が床と擦れるため、重低音のような音として下階へ伝わることがあります。
通常、生活音は建物の構造(鉄筋コンクリート・鉄骨造・木造)によって伝わり方が異なり、築年数によっても遮音性能が変化します。建物構造上の問題であると説明されることもありますが、原因となっている「使用物」の対策を講じることは可能です。
管理会社が対応しないときに起こりやすい問題
騒音トラブルでは、管理会社がどれだけ適切に対応してくれるかが大きな鍵になります。ところが、状況によっては「建物の構造上仕方ない」という説明のみで、改善に向けた具体的な行動が取られないケースもあります。
管理会社の対応不足が続くと、入居者間の不信感が高まり、精神的な負担が大きくなります。本来、管理会社は騒音トラブルの仲裁役を担うべきですが、場合によっては積極的な対応が望めないこともあります。
直接投函は効果的か?トラブル回避のポイント
迷惑をかけている住民に直接手紙を投函する方法は、手軽ですがリスクも伴います。感情的な受け取り方をされてしまう可能性があり、住民同士の関係が悪化するケースもあります。
どうしても伝えたい場合は、事実だけを簡潔に書き、感情的な表現を避けることが重要です。例えば「深夜帯に振動音が続いており、睡眠に影響しています。可能であれば防音対策をご検討いただければ幸いです」といった丁寧な文面が望まれます。
管理会社以外で相談できる第三者機関
管理会社が適切に対応してくれない場合、以下の相談先が有効です。第三者機関を介して相談することで、状況が改善するケースもあります。
- ◆ 各自治体の「生活騒音相談窓口」
自治体により名称は異なりますが、環境課・環境保全部門などで生活騒音の相談を受け付けています。 - ◆ 不動産適正取引推進機構
[参照]賃貸住宅に関する苦情や相談を受け付けています。 - ◆ 国民生活センター
管理会社の対応が不適切な場合の相談も可能です。 - ◆ 警察相談専用電話 #9110
緊急性のある場合や深夜の迷惑行為が続く場合は相談対象になります。繋がりにくい場合は、地域警察署への直接電話も検討できます。
これらの機関は、強制力を持つわけではありませんが、管理会社へ改善を促す圧力になることがあります。
騒音を記録しておくことの重要性
騒音トラブルの相談では、「証拠の有無」が非常に重要です。スマートフォンのアプリで録音した音データや、時間帯・音の種類・継続時間などの記録を残しておくと、管理会社や第三者機関に説明する際に大きく役立ちます。
例えば、50dbの音が深夜帯に連日続いている場合、「通常の生活音を超える騒音」と判断されることもあり、具体的な証拠として有効です。
まとめ:深夜の生活騒音は我慢しなくてよい
深夜から早朝にかけての騒音は、健康に直結する問題です。管理会社が誠実に対応しない場合でも、第三者機関を利用する、記録を残す、丁寧な文書での直接依頼を検討するなど、取れる手段はいくつもあります。精神的な負担を抱え込まず、適切な機関へ相談しながら、安心して暮らせる環境を取り戻すための行動を進めていきましょう。


コメント