水道設備業の現場では、漏水箇所の特定が難しい場合があります。特に築年数が経った建物では、隠れた漏水箇所を見つけるのが一苦労です。この記事では、漏水箇所を効率的に特定する方法や、具体的な対処法を紹介します。
漏水箇所特定のための基本的なアプローチ
漏水箇所を特定するための最初のステップは、使用可能なツールと方法を駆使して漏水箇所の候補を絞り込むことです。聴診棒や圧力試験はよく使われる方法ですが、それぞれの方法には限界があるため、複数の方法を組み合わせて漏水の特定を行います。
①給湯器のバルブの確認
給湯器のバルブが壊れていないかを確認するために、まずは給湯器バルブを閉め、その状態で各混合水栓の止水栓を閉めます。この時点で、もし水漏れが見られれば、給湯器バルブが原因の可能性が高いです。
給湯器のバルブが正常であれば、次にその給湯器の給湯管に水圧をかけて、耐圧試験を行うことが必要です。このテストを行うことで、給湯管に問題がないかを確認できます。
②圧力試験による確認
圧力試験は、漏水箇所を発見するための有力な方法の一つです。耐圧試験を行うことで、漏水箇所がある場合にはその部分の水圧が低下することが確認できます。もし圧力が低下する場合、その周辺を詳しく調べ、漏水を特定します。
耐圧試験を行う際は、圧力が適切に維持されるかを確認し、もし圧力が低下している場合は、聴診棒を使って漏水音を特定し、さらに掘り下げて調査を行います。
③給湯管と給水管の切り替えと確認
給湯管が正常であった場合は、次に給水管をチェックします。混合水栓の給水管を外し、1.75MPaの水圧を掛けて耐圧試験を行います。この時、高い圧力をかけることで漏水音が大きくなり、漏水箇所を特定しやすくなります。
水圧が高くなると漏水音も大きくなり、聴診棒で漏水箇所をより正確に見つけることができます。漏水音を確認し、位置を特定したら、そこを掘って修理を行うことになります。
まとめ:漏水の特定には複数の方法を組み合わせる
漏水箇所を特定するためには、聴診棒や圧力試験を駆使して段階的に絞り込むことが重要です。給湯器のバルブ確認、耐圧試験、そして漏水音を頼りにした細かい調査を行うことで、漏水箇所を特定することができます。
もし、漏水箇所が見つからなければ、さらなる調査を続けることが大切です。最終的には必要に応じて給湯管を引き直すことも考えなければならないかもしれません。


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