夫婦共働きで注文住宅を建てるときの予算と資金計画の考え方

注文住宅

若い夫婦がマイホームを検討する際、土地がすでにある場合でも「建物代としてどのくらいの予算で建てられるのか」は非常に気になるポイントです。今回は、夫婦で頭金700万円を用意し、年収合計860万円ほどのケースを想定して、現実的な注文住宅の予算と資金計画の立て方を解説します。

1. 夫婦の年収から見た住宅ローンの借入可能額

一般的に、住宅ローンの借入可能額は「年収の6〜7倍程度」が目安とされています。夫(年収480万円)+妻(年収380万円)=世帯年収860万円の場合、約5,000万〜6,000万円の借入が可能です。

ただし、これはあくまで「上限」であり、将来的なライフプラン(出産・教育費など)を考えると、無理のない範囲は年収の5倍程度=約4,000万円前後が現実的です。頭金700万円を合わせると、合計で4,700万円ほどの建物予算を検討することができます。

2. 注文住宅の費用相場と内訳

土地代が不要な場合、建物だけの注文住宅の費用は「坪単価×延床面積」で概算できます。たとえば、坪単価70万円・延床35坪(約115㎡)の場合、建物費用は約2,450万円になります。これに加えて、外構工事や諸費用(登記費用・火災保険・ローン手数料など)で500万〜800万円かかるのが一般的です。

つまり、合計で3,000万〜3,500万円の予算を見込むと、ゆとりを持って建てられる計算になります。

3. 頭金と手元資金のバランス

頭金を多く入れることで、月々の返済額を抑えたり、金利の優遇を受けやすくなったりします。しかし、全額を住宅購入に充ててしまうと、生活費や予備費が不足する可能性があります。最低でも生活費の6か月分程度は手元に残すのが理想です。

また、子どもが生まれた後の教育費や車の買い替えなど、将来的な出費も見越して資金を分配することが大切です。

4. 夫婦共働きを前提としたローン計画

夫婦共働きの場合、「ペアローン」や「連帯債務型ローン」を選ぶことで、それぞれの収入を活かした融資が受けられます。これにより、借入限度額を上げることが可能です。

ただし、将来的に妻が育休・時短勤務になる期間がある場合、その間の収入減を考慮した返済計画を立てることが重要です。余裕を持った返済比率(年収の25%以下)を目安にすると安心です。

5. 住宅購入前に学んでおきたいこと

住宅購入は人生で最大級の買い物です。以下の3点を中心に知識を身につけておくと失敗を防げます。

  • 住宅ローンの仕組みと金利の種類(固定金利・変動金利など)
  • 建築会社やハウスメーカー選びのコツ
  • ライフプランに基づく返済シミュレーション

FP(ファイナンシャルプランナー)に相談して、家計全体の見直しと長期的な支出計画を立てておくのもおすすめです。

6. まとめ

夫婦の合計年収860万円・頭金700万円のケースでは、建物にかけられる予算は約3,000万〜4,000万円が目安です。土地がある分、ゆとりを持った資金計画が可能です。今後のライフイベントを見据え、住宅ローンや予備資金をバランスよく組み立てることが、後悔しない家づくりのポイントです。

また、建築前には必ず複数の住宅メーカーから見積もりを取り、条件や仕様を比較検討するようにしましょう。理想の住まいづくりには「情報収集」と「計画性」が欠かせません。

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