築55年マンション購入のメリット・デメリットと資産価値の考え方

中古マンション

築古マンションの購入は、賃貸に比べて資産になる一方で、老朽化や将来的な売却リスクも存在します。特に築55年ともなると、耐震性や修繕状況、流通性をしっかり確認することが重要です。ここでは実際の判断材料となるポイントを解説します。

築古マンション購入のメリット

築55年の物件であっても、すでに大規模修繕を終えていて耐震基準適合証明書があるなら、安心感は高まります。ボックス構造のように耐震性が高い工法で建てられていることもプラス材料です。また、修繕積立金がしっかり残っている点は、追加負担が少なく将来の維持管理にも余裕があることを示しています。

さらに、長期的に居住する予定なら、賃貸で家賃を払い続けるよりも購入した方が経済的に有利になるケースも多いです。すでに賃貸で1,000万円支払っているのであれば、今後20年の住まいとして資産を残す選択肢は十分検討に値します。

デメリットとリスク要因

一方で、築年数が大きなネックになるのも事実です。築55年の物件は、いくら修繕や耐震対応がされていても「築年数」で敬遠される買い手は多く、流通性が低下します。特にエレベーターなしの5階という条件は高齢化社会において不利で、将来的な売却時に買い手が付きにくい可能性があります。

また、不動産会社が「20年後でも1200万円で売れる」と説明していても、それは保証ではありません。人口減少や地域の需給バランス、周辺の再開発状況などによって価格は大きく変動します。

20年後の資産価値の見通し

仮に20年間住めば、築75年のマンションとなります。この築年数では建て替えや取り壊しが議論される可能性が高く、売却価格が想定より大幅に下がるリスクは避けられません。購入時に「出口戦略」を考えるなら、地域の再開発計画や建て替え実績を調べておくことが重要です。

また、定年後に売却する際は、買い手が実需(住む目的)より投資家になることも多いため、立地条件や管理状況が価格を大きく左右します。

購入判断のチェックポイント

  • 耐震基準適合証明があるか(既にクリアしているのはプラス要素)。
  • 修繕積立金の残高や修繕計画の内容を確認。
  • エレベーターなし高層階のリスクを許容できるか。
  • 地域の将来性(人口動向・再開発計画)を調査。
  • 売却時の相場を複数の不動産会社に確認しておく。

これらを踏まえ、賃貸で支払い続けるよりも経済的に合理的かを冷静に判断することが大切です。

まとめ

築55年のマンション購入は、大規模修繕済み・耐震性あり・積立金充実といったプラス要素がある一方で、エレベーターなし5階という条件や20年後の流通性には注意が必要です。居住の安心感を優先するならメリットがありますが、将来的な資産価値には過度な期待をせず、リスクを見越した上で購入を検討すると良いでしょう。

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