住宅の内装工事では、タイルの貼り方ひとつでも仕上がりや印象が大きく変わります。そのため、工事が進んだ段階でタイルの向きが誤っていることに気づくと、施主にとって大きな不安や悩みの種となるでしょう。ここでは、タイル張替えの難易度や工期への影響、実際に考えられる対応方法について解説します。
タイルの張替えはどれくらい大変か
タイルの張替えは、単純に表面を剥がして貼り直すだけでは済みません。施工済みのキッチンや洗面台、トイレといった設備がある場合、それらを一度取り外す必要が出てくるケースが多いです。その際には水道管や電気配線を外す工程も伴うため、専門業者による対応が必須になります。
また、タイルは下地と強力に接着されているため、剥がす作業自体も大掛かりになりやすく、粉塵や破片が発生するため養生も必要です。したがって「全面張替え」となると工事規模が大きくなり、工期やコストに少なからず影響が出ます。
部分的な張替えが可能な場合
施工範囲が広くても、場所によっては部分的な張替えが可能なこともあります。例えば洗面台の背面など、設備を動かさなくても手が届く範囲であれば施工負担は軽くなります。ただし、タイルの向きを揃える必要がある場合は、全体をやり直さないと見栄えに違和感が残る可能性があります。
そのため、施工会社に相談し、どこまでの張替えで妥協できるかを判断することが重要です。
工期への影響
大規模な張替えは、工期が数日から数週間延びる可能性があります。特に設備を一度外す必要がある場合は、その再設置にも時間を要するため、引き渡し予定日が遅れるリスクがあります。工期の延長は引っ越し準備や資金計画にも影響するため、早めの判断が求められます。
一方で、小規模な範囲であれば工期への影響を最小限に抑えることもできます。事前に工務店と詳細なスケジュールを確認し、調整することが大切です。
施主として取るべき対応
- まずは工務店に状況を説明:施工ミスか判断のために、契約内容や図面と照らし合わせて確認しましょう。
- 工期・費用・範囲の見積もりを確認:全面張替えと部分張替えの両方で、見積もりや工期の違いを比較することが有効です。
- 妥協点を決める:デザイン上どの程度の修正が必要かを家族と相談し、現実的な落としどころを探しましょう。
まとめ
内装工事中にタイルの向きが間違っていると気づいた場合、張替えには少なからず負担がかかります。特にキッチンや洗面台など設備が設置済みの場合は、工期や費用への影響が避けられません。ただし、施工範囲や優先度によっては部分的な修正で対応できる場合もあります。施主としては、施工業者としっかり相談し、工期・費用・仕上がりのバランスを考えた判断を行うことが重要です。
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