建物の全部事項証明書の読み方と所有者の確認方法

不動産

建物の全部事項証明書に関する質問をよくいただきます。特に所有者の名前にアンダーラインが引かれていて、その行で終わり、新しい所有者の名前が記載されていない場合、所有者が誰であるか不明になってしまうことがあります。今回は、そのような場合の所有者確認方法について解説します。

1. すでに名義が変更されている場合

アンダーラインが引かれた所有者名で終わっている場合、その名義変更がまだ反映されていない可能性があります。名義が変更された場合、土地・建物の所有者名は通常、権利部甲区に記載されることが多いです。しかし、権利部甲区に同じ名前が記載されている場合でも、登記簿に最新の情報が反映されていない可能性があります。

登記簿は更新が遅れることがあるため、所有権の確認は必ず不動産登記所や登記簿閲覧サービスで確認することが大切です。

2. 「権利部 甲区」と「権利部 乙区」の違い

登記簿には「権利部 甲区」と「権利部 乙区」があります。甲区は所有権に関する内容が記載される場所で、乙区には担保権(抵当権や根抵当権など)が記載されます。質問の内容にある信用金庫の根抵当については乙区に記載されており、所有権に関しては甲区に記載されている名前の人物が権利を有していることが示されています。

このため、アンダーラインが引かれている名前が最新の所有者でない場合、権利部甲区を最新の状態にするための手続きが未了である可能性があります。

3. 詐欺防止のために必要な確認

詐欺行為を防止するため、所有者確認は必ず信頼できる情報源を通じて行うことが求められます。公式な登記簿の情報にアクセスできる場合は、それが最も信頼性の高い確認方法です。

また、登記簿の内容は公的に開示されているため、疑わしい場合は専門家(不動産業者や司法書士)に相談することをお勧めします。

4. まとめ

アンダーラインが引かれた所有者名だけでは、その名義が最新かどうかを確定することはできません。所有者名の変更が反映されていない場合、最新の登記簿を確認することが重要です。また、根抵当などの担保権の情報も乙区に記載されていることがあるため、登記簿の内容を十分に確認してください。疑わしい場合は専門家に相談し、詐欺を防ぐための確認作業を行いましょう。

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