中古マンションに長く快適に住むために、フローリングのリフォームを検討する方は多いです。その際に悩むのが「貼り替え」と「重ね貼り」どちらを選ぶべきかという問題です。業者によって提案内容が異なることもあり、戸惑う方も少なくありません。この記事では、それぞれの工法の違いや選び方のポイントを解説します。
フローリングリフォームの基本工法
フローリングのリフォームには、大きく分けて「貼り替え」と「重ね貼り」があります。貼り替えは既存の床材を撤去してから新しいフローリングを施工する方法で、下地の状態も確認できるのが特徴です。一方、重ね貼りは既存の床材の上に新しいフローリングを張る方法で、工期が短く費用も抑えられるというメリットがあります。
どちらの工法にも利点と欠点があるため、予算や住まい方に合わせて選ぶことが大切です。
貼り替えのメリットとデメリット
貼り替えの最大のメリットは、床下の状態を確認できる点です。例えば、築年数が経過していて下地材に劣化が見られる場合、貼り替えであれば補修や補強も同時に行えます。そのため、長期的な安心感を重視する方には適した方法です。
ただし、廃材の処理や工期の長さ、費用の高さがデメリットとなります。特にマンションでは、廃材の搬出や騒音の問題も考慮する必要があります。
重ね貼りのメリットとデメリット
重ね貼りの利点は、工期が短く、廃材がほとんど出ないため環境にも優しい点です。さらに、費用も貼り替えに比べて安く抑えられる傾向があります。築浅や下地が比較的しっかりしている場合は十分に検討に値する方法です。
一方で、重ね貼りは既存の下地をそのまま利用するため、下地が劣化している場合には対応できません。また、床の高さが上がるため、建具や段差調整が必要になる場合があります。
業者が重ね貼りを勧める理由
調査依頼をした際に多くの業者が重ね貼りを提案するのは、工期短縮とコスト削減によって顧客に受け入れられやすく、現場作業の負担も少ないためです。また、マンションでは管理規約で廃材搬出に制約があるケースもあり、重ね貼りが推奨されることもあります。
ただし「重ね貼りしかやらない」とする業者は、施工の幅が狭いため注意が必要です。依頼者の希望や建物の状態に合わせた柔軟な提案をしてくれる業者を選ぶことが重要です。
実際に選ぶ際のポイント
選び方のポイントは以下の通りです。
- 築年数が古く下地の劣化が心配なら「貼り替え」
- 費用や工期を優先し、下地に問題がなければ「重ね貼り」
- 業者には必ず両方の見積もりを出してもらい比較検討する
また、リフォーム後の耐用年数や保証内容について確認することも大切です。
まとめ
フローリングリフォームは「貼り替え」と「重ね貼り」のどちらにもメリットとデメリットがあります。築16年程度のマンションであれば下地の状態によって選択肢が変わるため、信頼できる業者に現地調査を依頼し、複数の見積もりを比較検討することが最善の方法です。長く安心して住まうために、自分のライフスタイルや予算に合った方法を選びましょう。
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