オフィスチェアやゲーミングチェアでよくあるトラブルのひとつが、ガス圧式シリンダーの不具合によって椅子が勝手に下がってしまう現象です。買い替えやシリンダー交換がベストですが、応急処置としてホースバンド(ホースクランプ)で固定する方法があります。この記事では、ホースバンドを使った固定方法と取り付ける位置について詳しく解説します。
椅子が下がる原因とは
椅子の高さを調整するガス圧式シリンダーは、内部の窒素ガスによって高さを保持しています。長年の使用や経年劣化により、ガス漏れや内部部品の摩耗が起こり、座っているうちに椅子が下がるようになります。
この現象は部品交換でしか根本的に直せませんが、ホースバンドを使って高さを固定することで、一時的に使用を続けることが可能です。
ホースバンド固定の基本原理
ホースバンド固定は、ガスシリンダーの金属部分にバンドを締め付け、座面がそれ以上下がらないように支える方法です。つまり、「バンドが物理的にストッパーの役割を果たす」形になります。
そのため、取り付け位置は椅子を希望の高さに調整した状態で、座面の直下にバンドを固定することがポイントです。
ホースバンドを取り付ける正しい位置
ホースバンドは、ガスシリンダーの金属部分の上部に取り付けます。具体的には、座面を最大まで上げた状態で、座面下に見えるシルバーの金属筒に沿って「一番上に近い位置」に装着します。
下側に取り付けてもストッパーの役割を果たせず、椅子が下がってしまうため効果がありません。両方に付ける必要もなく、基本的には上部だけで十分です。
実際の取り付け手順
- 1. 椅子を希望の高さに調整する。
- 2. ガスシリンダーの金属部分を露出させる。
- 3. ホースバンドをシリンダーの上部に巻き付け、ドライバーでしっかり締める。
- 4. 座面がバンドの上に乗る形になり、下がらなくなることを確認する。
ホースバンドは2重にしておくと強度が増し、安心して使えます。さらに、滑り止め用にゴムシートを挟むと安定性が高まります。
ホースバンド以外の代替策
ホースバンド以外にも、パイプカッターでシリンダーを短くする方法や、市販の「椅子固定リング」を使う方法があります。これらは見た目もすっきりするため、長期的に使いたい方にはおすすめです。
ただし、いずれも応急処置に過ぎないため、最終的にはシリンダーの交換や椅子の買い替えを検討することが望ましいです。
まとめ
椅子が勝手に下がる問題はガスシリンダーの劣化によるものですが、ホースバンドで応急処置をすることができます。取り付け位置はガスシリンダーの一番上(座面直下)で固定するのが正解です。正しい位置に取り付ければ、椅子の高さを維持でき、快適に使用を続けることができます。


コメント