土地を購入した際に、売主から渡された確定測量図を基に、地積更正登記を行う必要がある場合があります。しかし、法務局からは「地積測量図」が必要だと言われ、確定測量図では代わりにならないことがあります。この記事では、確定測量図と地積測量図の違い、地積更正登記を行わない場合の影響について詳しく解説します。
1. 確定測量図と地積測量図の違いとは?
確定測量図は、測量業者によって行われた測量の結果を示す図面であり、主に土地の境界線や面積を示します。一方、地積測量図は、法務局での登記に使用するために作成された測量図であり、確定測量図よりも詳細な情報が含まれています。地積測量図は、土地の正式な登記面積を証明するための図面であり、土地の所有権や面積を法的に証明する役割があります。
確定測量図は、測量結果を確認するためのものであり、法的効力を持つものではありません。そのため、地積測量図としての役割を果たすことはできません。
2. 地積更正登記をしなければいけない理由
地積更正登記は、登記面積と実際の測量結果が異なる場合に、法務局にて登記内容を正確に更新する手続きです。確定測量図を基に、実際の面積に合わせて地積更正登記を行うことで、登記簿に記載された土地の面積を修正します。
地積更正登記をしないままでいると、登記簿上の土地面積と実際の面積に差が生じ、今後の土地取引や相続の際に問題が発生する可能性があります。特に不動産の売買や相続時に、面積に関するトラブルを避けるためにも、更正登記は必要な手続きです。
3. 更正登記をしない場合のリスク
地積更正登記をしないと、以下のような問題が発生することがあります。
- 土地を売却する際に、登記面積が実際の面積と異なっているため、契約書に記載された面積と一致しない
- 相続や贈与の際に、法的に正しい面積で土地を評価できない
- 将来的に土地に関する権利の移転がスムーズに進まない可能性がある
これらの問題を避けるためにも、早めに地積更正登記を行うことが推奨されます。
4. 地積測量図の取得方法
地積測量図は、登記を行う際に必要な公式な図面です。これを取得するためには、測量業者に依頼して、土地の正確な測量を行う必要があります。確定測量図だけでは地積測量図としては使用できないため、新たに測量を行い、その結果を地積測量図として法務局に提出することが求められます。
測量業者に依頼する場合、土地の広さや位置により費用が異なるため、事前に見積もりを取ることが重要です。また、測量結果を基に作成された地積測量図を法務局に提出することで、更正登記の手続きを完了できます。
5. まとめ
土地の地積更正登記を行うためには、確定測量図だけでは不十分であり、地積測量図が必要です。更正登記を行わないまま放置すると、将来的なトラブルを招く可能性があるため、早期に手続きを進めることが大切です。地積測量図を取得し、法務局での手続きを完了させることで、土地の登記面積を正確に修正できます。
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