新しい家を購入する際、少しの金額差が大きく感じることもあれば、逆に50万円の増額がたいしたことないように思えることもあります。2000万円の家が2050万円に増えると、金額自体は大きいのに、なぜか金銭感覚が麻痺してしまう理由について解説します。
金銭感覚の麻痺とは?
金銭感覚が麻痺するとは、通常ならば大きい金額でも、感覚的にそれほど大きな違いを感じなくなってしまうことを意味します。これは主に心理的な要因や、金額に対する慣れによるものです。特に高額な買い物の場合、普段の生活では感じない金額差が、急に感覚的に小さく感じられることがあります。
1. 高額な買い物では「全体感」が影響する
2000万円の住宅に50万円の差額が加わったとしても、その金額が占める割合が少ないため、大きな違いに感じなくなることがあります。特に高額な商品やサービスの場合、金額の差が「全体」に対して小さく感じることが多いのです。たとえば、2000万円の家の価格に対して50万円は2.5%に過ぎません。このため、50万円の差額が心理的に大きな影響を与えづらくなります。
また、長期間にわたる支払い計画がある場合、月々の支払い額の差がわずかでも、全体として大きな差に見えないことが多いです。
2. 購入するものに対する「慣れ」との関係
何度も大きな金額を扱ううちに、徐々に金銭感覚が鈍くなり、少しの金額差では違和感を感じにくくなります。このような「慣れ」による心理は、特に住宅や車などの大きな買い物に顕著に現れます。
最初は2000万円という金額に驚いたかもしれませんが、次第にその額に慣れ、少しの増額では驚かなくなります。これは「大きな金額に対する感覚」が変化しているためです。
3. 価格差に対する「価値の実感」の違い
50万円の増額が、生活の質や家の機能にどれほど影響を与えるかが不明確な場合、金額差の大きさを実感しづらくなります。増坪することで得られる利便性や価値が自分の生活にどう影響するのかが明確でないと、金額が増えても気にしないことが多いです。
例えば、50万円を払っても広くなる部屋や追加の設備が自分にとって本当に必要かどうかが不確かだと、感覚的にその価値を理解しづらくなります。
4. 未来の支払いと金銭感覚のズレ
新しい家を購入する際、未来の支払い額やローン返済を意識するあまり、現時点での価格差があまり重要に感じないこともあります。長期的な支払い計画を立てると、今すぐに支払う金額よりも、将来の支払いの方が重視されがちです。
将来の返済が長期にわたると、短期的な50万円の差額は相対的に小さく感じられることがあります。この感覚が金銭感覚を麻痺させる原因となります。
まとめ
高額な買い物をする際に金銭感覚が麻痺する理由は、全体の金額に占める割合が小さいこと、購入に対する慣れ、価格差に対する価値実感の違い、そして未来の支払いに対する意識の違いが関係しています。住宅の購入において、50万円の増額が気にならないこともありますが、最終的には自分にとってその増額がどれほど価値のあるものかを考えることが大切です。
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