電信柱にヒビを見つけたらどうする?安全性の判断と対応方法を解説

耐震

街中で見かける電信柱にヒビ割れがあると、「大丈夫なのか?」と不安になることもあるでしょう。とくに、縦に長く走るヒビや、以前よりもヒビが拡大しているように見える場合には、倒壊リスクなどの安全性に不安を感じるかもしれません。この記事では、電信柱のヒビの安全性判断や、気になる場合の対応方法について解説します。

電信柱のヒビはどの程度危険なのか?

電信柱に見られるヒビには、表面的なものと構造的に問題があるものがあります。表面の塗装や外装部分が割れただけであれば、安全性に大きな問題はないことが多いですが、深く縦に伸びた亀裂は、内部までダメージが進んでいる可能性があるため、注意が必要です。

特に2m以上の縦長のヒビは、風や地震による影響を受けた際に、構造が脆弱化していると破損のリスクがあるため、経過観察だけでなく、専門的な判断を仰ぐことが重要です。

点検で「問題なし」とされた場合の考え方

電力会社や通信会社などが実施する5年に一度の定期点検では、基準に沿って損傷の程度が評価されます。外観上のヒビや経年劣化はよくあるため、見た目ほど危険でないと判断されるケースも少なくありません。

ただし、点検から時間が経過してヒビが広がってきているように見える場合には、前回の点検時と状況が変わっている可能性もあるため、再確認を依頼するのが望ましいです。自分で撮影した画像を用意して比較できるようにしておくと、相談がスムーズになります。

ヒビの進行が心配な場合の対応策

ヒビの拡大や安全性に不安がある場合、以下の手順で対応するのが有効です。

  • 電信柱の管理者を特定: 電力会社(東京電力、関西電力など)や通信会社(NTTなど)が所有者であることが多いため、電柱に記載されている管理番号や会社名を確認しましょう。
  • 管理者に連絡して再点検を依頼: ヒビの状況や長さ、目視での変化を伝え、必要に応じて再点検や現地調査を依頼します。
  • 写真や動画で記録を残す: ヒビが拡大している可能性がある場合、経過を記録しておくことで、管理会社への説明がしやすくなります。

上記の行動をとることで、万が一の倒壊リスクなどに備えた適切な対処が可能になります。

実際の事例と専門家の見解

たとえば、関東圏で過去にあった事例では、見た目には軽微なヒビだったものの、内部に水分が浸透して鉄筋が腐食していたことが判明し、数か月後に支柱が倒れかけたというケースも報告されています。これはごく稀なケースですが、特に築年数が古い電柱や台風・地震の多い地域では十分な注意が必要です。

建築士やインフラ専門家によれば、「ヒビが目視で分かるほど長く、しかも伸びているように感じられる場合は、専門点検の間隔を待たずに管理者へ通報する方が安全」と指摘されています。

まとめ

電信柱にヒビがある場合でも、点検で「問題なし」とされたからといって必ずしも安心とは限りません。特に、ヒビが広がっているように感じる場合や、不安を感じる場合は、自己判断せずに電柱の管理者に相談するのが賢明です。安全を最優先に、状況の変化には敏感に対応しましょう。

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