不動産相続において、根抵当権が設定されている場合、相続手続きと根抵当権の解除についてどのように進めれば良いか悩む方も多いでしょう。この記事では、根抵当権を外すための手続きの流れと、相続人の名義変更の順番について詳しく解説します。
根抵当権とは？
根抵当権とは、借り入れの返済が行われない場合に備えて、不動産に設定される担保の一種です。根抵当権が設定されていると、その不動産を売却する際にその担保が解消されるまで手続きが進まないことがあります。
このため、相続した不動産に根抵当権が設定されている場合、相続手続きと合わせて根抵当権を解除する手続きを行う必要があります。
相続手続きと根抵当権解除の順番
根抵当権を解除するためには、基本的に相続人の名義変更を行った後に、根抵当権を解除する手続きが進められます。相続が発生した場合、まず相続人の名義で不動産を登記する必要があります。その後で、根抵当権の抹消手続きに進むことが可能です。
しかし、名義変更を先に行わなくても、根抵当権の抹消手続き自体は可能な場合もありますが、名義変更を経て新たに相続人が登記されている状態での方がスムーズに進むため、通常は相続手続きを最初に進めることが推奨されます。
相続手続きの流れと必要書類
相続手続きの流れとしては、まず遺産分割協議書を作成し、相続人全員の同意を得た後に、不動産の登記名義変更手続きを行います。名義変更には、遺言書や戸籍謄本、住民票などの書類が必要です。
次に、登記が完了した後で、根抵当権を抹消するために、根抵当権者（旧地方銀行名）の同意を得て、必要な書類を法務局に提出することで、根抵当権を解除する手続きが完了します。
根抵当権解除の注意点
根抵当権の解除に関して注意すべき点は、根抵当権者との連絡です。戦前の旧地方銀行名の根抵当権が設定されている場合、銀行の合併や経営変更により、現在の担当者を確認するのが難しいことがあります。そのため、まずは銀行側に根抵当権抹消の手続きを依頼する際、必要書類や手続き方法を確認してから進めることが重要です。
また、根抵当権が完全に抹消されていない場合、その不動産を売却する際にトラブルが発生する可能性があるため、早期に手続きを行うことをおすすめします。
まとめ
不動産相続において根抵当権が設定されている場合、相続人の名義変更を先に行うことが一般的にスムーズな手続きの進行につながります。相続手続きと根抵当権解除を同時に進めることもできますが、名義変更後に根抵当権を解除するのが一般的です。手続きには必要書類や根抵当権者との調整が必要ですが、順を追って進めれば問題なく解除することができます。
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