引っ掛けシーリングからライティングレールを分岐させる方法と注意点まとめ

DIY

部屋の照明計画を自由にアレンジしたいときに便利なのがライティングダクトレール(ライティングレール)。「角型引っ掛けシーリング」から分岐させてライティングレールを設置する方法はいくつかありますが、安全性や施工性に配慮しないと、見た目だけでなく電気工事法的にも問題が出る可能性があります。今回は、一般的な施工方法と、それぞれのメリット・デメリット、注意点を詳しく解説します。

そもそも引っ掛けシーリングとは?

天井の照明器具を簡単に取り付けるために設置されているのが「引っ掛けシーリング」。角型・丸形・埋込ローゼット型などがあり、基本的にはDIYでも交換可能ですが、分岐配線を行う場合は電気工事士資格が必要になるケースが多いです。

特にライティングレールなどの電源供給を分岐させる場合、「屋内配線の改造」に該当することもあるため、安易な加工は避けるべきです。

分岐方法①:天井裏で差し込みコネクタで分岐(穴加工)

最もシンプルな方法として、角型引っ掛けシーリングの天井開口部を広げ、天井裏にて差し込みコネクタを用いてVVFケーブルを分岐する方法があります。

メリット:配線が隠せてすっきり
デメリット:穴を広げすぎると、角型器具の固定が困難になる
対策例:丸形引っ掛けシーリングへの交換でネジの位置に自由度を出す

施工時には、ねじの位置や天井材の強度を確保しつつ、安全に結線作業ができるスペースを確保することが大切です。

分岐方法②:ジャンクションボックスを天井に設置

電気工事のセオリーに則った方法としては、天井面にジャンクションボックスを設置し、その中で配線を分岐させる方法があります。そこに引っ掛けシーリングを固定することができます。

メリット:法令遵守で安全性が高い
デメリット:天井面の厚みが増し、シーリングライトが下がってしまう可能性がある

外観が気になる方には不向きかもしれませんが、住宅の保守性・安全性を考えると最も無難な方法です。

分岐方法③:丸形引っ掛けシーリング内での分岐

丸形の引っ掛けシーリング(特に「高容量タイプ」や「引っ掛けローゼット」)なら、内部空間にある程度余裕があり、分岐のスペースが取れる場合があります。

メリット:コンパクトに収まり、見た目もすっきり
デメリット:内部空間が狭く、接続ミスが起こりやすい

この方法は配線量が少ない場合に限られます。また、シーリング内での接続は配線押し込みの余裕をしっかり確保する必要があります。

分岐方法④:引っ掛けシーリングから横へVVFケーブルを分岐させるパーツ

市販品として「分岐用ジョイント付きアダプタ」など、VVFケーブルを横方向に取り出せる機器はあります。ただし、これらは基本的に常設設置を前提としていないか、DIYでは使用が制限されていることが多いです。

メリット:天井をいじらずに取り付けられる
デメリット:耐久性・安全性にやや不安、外観もスマートではない

壁に沿ってモールで配線を隠すなど、工夫が必要になります。

ライティングダクトレールを使う際の注意点

ライティングダクトレールは「簡単にスポットライトやペンダントを配置できる」一方で、消費電力の合計や負荷をしっかり確認することが重要です。

たとえば、合計150Wまでなどと定められている場合、それを超えるとブレーカーが落ちる・発熱・火災のリスクがあります。また、壁スイッチとの連動や、複数の照明機器の動作にも注意が必要です。

まとめ

角型引っ掛けシーリングからライティングダクトレールへ分岐する方法はいくつかありますが、安全性と施工性を第一に考えることが大切です。特に電気工事士資格が必要な作業を含む場合、自分で行うのは避け、専門業者への相談を検討しましょう。

見た目を気にしないのであれば、ジャンクションボックスの設置が最も安定した方法です。どうしてもDIYで対応したい場合でも、最低限の法令遵守と安全確保を意識した施工を心がけてください。

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