固定資産税課税明細書の住所から土地の場所を調べる方法|山林や原野も特定できる手順を解説

不動産

相続や管理のために必要となる土地の位置確認。特に山林や原野のように普段立ち入らない土地については、「課税明細書に住所が書いてあっても、実際にどこにあるのか分からない」と困るケースが多いです。この記事では、固定資産税課税明細書に記載された住所から、実際の土地の場所を特定する方法を分かりやすく解説します。

まずは課税明細書に記載されている情報を確認

課税明細書には、以下のような情報が記載されています。

  • 地番(ちばん):住居表示とは異なる、土地ごとの識別番号
  • 地目(ちもく):田・畑・宅地・山林などの用途
  • 地積(ちせき):土地の面積

特に重要なのは「地番」です。この地番を元に、土地の場所を調べることができます。

住所=所在地ではない?地番と住所の違いに注意

多くの人が混乱するポイントとして、「地番」は住民票や郵便で使われる「住所(住居表示)」とは別物です。山林や原野などの土地には住居表示がない場合も多く、地番を頼りに調査する必要があります。

例:課税明細書に「○○町字山ノ内123番地」とあっても、Googleマップでは表示されないことがあります。

土地の場所を調べる3つの方法

1. 市役所の固定資産税課に問い合わせる

最も簡単で正確なのが、市役所の固定資産税課で「地図付課税明細」や「名寄帳(なよせちょう)」を閲覧する方法です。所有者本人または相続人であれば、土地の位置がわかる図面付きの書類を見せてもらえることがあります。

電話で問い合わせる際には、地番を伝えるとスムーズに対応してもらえるでしょう。

2. 法務局で公図・地積測量図を取得する

地番が分かっている場合、法務局で「公図(こうず)」や「地積測量図」を取得することで、正確な位置関係がわかります。

公図とは、法務局が管理している土地の地番と位置関係を示した地図で、1筆ごとの境界が確認できます。取得には数百円程度の費用がかかります。

3. 登記情報提供サービスを活用する

ネットから調査したい場合は、登記情報提供サービスを利用する方法があります。利用には登録と利用料がかかりますが、地番から登記情報や公図をPDFで取得可能です。

現地の場所を知るには地番→地図の読み替えがカギ

公図や地図を取得したら、GoogleマップやYahoo!地図などと照らし合わせてみましょう。地図アプリには地番が載っていないため、土地の形状や周囲の目印(道、川、隣接地)などから位置を特定するのがポイントです。

現地に行ける場合は、公図を片手に探索してみるとより確実です。特に山林や原野では、境界標(杭)が残っていることもあります。

自治体によってはオンラインで閲覧可能な場合も

一部の自治体では、課税明細書や名寄帳をオンラインで確認できるサービスを提供しています。また、「地番検索マップ」や「地図情報公開システム」を導入しているところもあるため、自治体のホームページを確認してみると良いでしょう。

まとめ:地番を元に、市役所・法務局で正確な場所を特定しよう

山林や原野のように現地の住所がはっきりしない土地でも、課税明細書にある地番を元に、市役所の固定資産税課や法務局で位置を特定することが可能です。必要に応じて公図や測量図を取得し、地図と照らし合わせて場所を把握しておくと、相続後の管理や売却にも役立ちます。

まずは、市役所の固定資産税課に相談してみることをおすすめします。地図付きの資料をもとに、確実に現地を把握していきましょう。

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