新築マンション購入を検討する際、ペアローンを利用することで諸経費がどのように変動するのか、金銭的なメリットやデメリットをしっかり理解しておくことが重要です。特に融資手数料や登録免許税、司法書士費用、団体信用生命保険(団信)など、ペアローンならではの追加コストが気になる方も多いでしょう。この記事では、1億円のマンション購入を前提に、ペアローンで発生する主な諸経費と、その金銭的な影響について詳しく解説します。
1. ペアローンとは?
ペアローンとは、夫婦などの共同名義で住宅ローンを組むことを指します。通常の住宅ローンは一人の名義で借り入れを行いますが、ペアローンでは複数名義となるため、収入を合わせて融資額を増やすことができます。
ペアローンを選択する理由としては、より高額な物件の購入が可能になる点が挙げられますが、その分諸経費が増える可能性もあります。では、具体的にどのような費用が追加されるのでしょうか?
2. ペアローンで増える諸経費
ペアローンを組むと、基本的に一人で住宅ローンを借りるよりもいくつかの諸経費が増加します。主な増加項目は以下の通りです。
- 融資手数料: 融資手数料は、基本的に一人でも二人でも同じです。融資金額が大きくなるわけではないため、手数料が増えることはありません。
- 登録免許税(抵当権): 登記費用は、通常、ローンを借りる名義人数に関係なく、登記内容に基づいて決まります。しかし、ペアローンの場合、夫婦それぞれの名義で抵当権を設定するため、少しの追加費用がかかる可能性があります。
- 司法書士費用: 司法書士に依頼する場合、ペアローンであっても手続きの内容によって追加費用が発生することがありますが、通常は5万円程度の増加が予想されます。
- 団信: 団体信用生命保険(団信)は、住宅ローンの借り手が死亡した場合に保険金が支払われる保険です。ペアローンであれば、両方の名義人に団信が必要となり、その分保険料が上乗せされます。
- 火災保険: 火災保険は、通常、契約者一人であれば保険料が決まりますが、ペアローンの場合は契約者が二人となるため、保険料が増えることがあります。
3. ペアローンの金銭的メリット
ペアローンを選ぶ大きな理由は、何と言っても融資額を増やすことができる点です。特に高額な物件を購入する場合、収入が二人分になるため、融資をより多く受けられ、結果として希望する物件を購入できる可能性が高まります。
たとえば、1億円のマンションを購入する際、一人でのローンだと融資額が足りず、自己資金を増やさなければならない場合があります。しかし、ペアローンを利用すれば、夫婦二人の収入を合算して融資額を増加させることができます。
4. 実際にかかる費用とその影響
実際にペアローンを組んだ場合、1億円のマンション購入にかかる追加費用を考えてみましょう。
費用項目 | おおよその費用 | 備考 |
---|---|---|
融資手数料 | 変わらず | 一人でも二人でも同じ |
登録免許税 | 若干の増加 | ペアローンの場合、名義が2人なので少し増加 |
司法書士費用 | 約5万円 | 手続きの内容によって変動 |
団信 | 保険料の増加 | 両方の名義人分が必要 |
火災保険 | 若干の増加 | 契約者が二人のため保険料が少し増加 |
このように、ペアローンにすることで一部の費用が増えることがありますが、その増加分は大きな金銭的メリットによって相殺されることが多いです。
5. まとめ
ペアローンを選択することで、確かに諸経費は若干増加する可能性があります。特に団信や火災保険、司法書士費用などの項目が増えることがあります。しかし、融資額の増加によるメリットや、夫婦の収入を合わせて住宅ローンを組むことで得られる利点は非常に大きいため、総合的に見れば十分に金銭的メリットがあると言えます。
ペアローンを選ぶ際は、これらの費用をよく理解した上で、実際に支払う額とそのメリットを比較検討することが大切です。
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