ミサワホームといえば木質パネル工法が有名ですが、20年以上前には鉄骨工法の住宅も存在していました。特に、当時の施工方法として、室内壁が塗装仕上げのスタッコ仕上げになっているケースも見られます。このような住宅において、柱を覆うボードとスタッコ仕上げの壁との間に生じる隙間がどのような影響を及ぼすのかを解説します。
1. スタッコ仕上げの特徴と施工方法
スタッコ仕上げとは、セメントや石灰を主成分とした塗料を使い、表面に凹凸のある質感を出す仕上げ方法です。耐久性が高く、見た目のデザイン性にも優れているため、昔の高級住宅ではよく採用されていました。
しかし、スタッコ仕上げの凹凸があるため、他の平坦な素材と密着しにくい特徴があります。そのため、柱を覆うボードなどを施工する際に、完全に密着させるのが難しく、意図的に隙間を設けることもあります。
2. 壁とボードの隙間は問題ないのか?
① 構造上の影響
基本的に、壁とボードの間の隙間が建物の耐久性に直接影響を与えることは少ないです。特に、柱を美観的に覆う目的でボードを設置している場合、それは建物の構造強度とは無関係な仕上げ材である可能性が高いです。
② 美観的な影響
隙間が広がることで見た目が悪くなったり、ほこりがたまりやすくなったりする可能性はあります。また、隙間の部分に経年劣化が生じると、ボードの浮きやひび割れが発生することもあります。
③ 湿気やカビの影響
隙間に湿気がこもると、カビの発生リスクが高まります。特に、結露が起こりやすい環境では、カビや腐食の原因になることも考えられます。
3. 隙間の対処法
① コーキング材やシール材で埋める
隙間を完全に塞ぎたい場合は、コーキング材(シリコンやアクリル)を使用するのが有効です。ただし、スタッコ仕上げの壁は凹凸があるため、滑らかに仕上げるのが難しいことに注意しましょう。
② 隙間用のモールや装飾材を活用
美観を損なわずに隙間を埋める方法として、木製や樹脂製のモールディングを使用するのも一案です。デザイン性を向上させながら隙間を目立たなくできます。
③ 換気の確保
完全に隙間を塞ぐのではなく、適度に換気ができるような施工を心がけることも重要です。特に湿気がこもりやすい環境では、カビや腐食を防ぐために空気の流れを確保するとよいでしょう。
4. まとめ
ミサワホームの鉄骨工法住宅における壁の隙間は、構造的な問題を引き起こすことは少ないものの、美観や湿気による影響が懸念されます。
- スタッコ仕上げの特性上、隙間が生じるのはある程度仕方ない
- 建物の強度には影響を与えにくいが、ほこりの蓄積やカビのリスクに注意
- 隙間が気になる場合はコーキングやモールを活用して対処
- 湿気がこもらないように適度な換気を意識する
隙間の大きさや状況によっては、専門業者に相談し、最適な対策を講じることをおすすめします。
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