現在の住まいの立地に後悔があり、住み替えを検討している場合、資金計画をしっかり立てることが重要です。特に、住み替えローンを利用する場合、適正なローン額を把握し、将来のライフプランに無理のない返済計画を立てる必要があります。
本記事では、住み替えローンの目安となる借入額の計算方法や、資金計画を成功させるポイントについて解説します。
住み替えローンとは?
住み替えローンとは、現在の住宅を売却してもローンが残ってしまう場合に、既存の住宅ローン残高と新しい住宅の購入資金を合算して借りられるローンのことです。
通常、住宅売却時にローンを完済できないと、新たな住宅ローンを組むことが難しくなります。しかし、住み替えローンを活用することで、残債を新しいローンに組み込んで住み替えが可能になります。
現状の住宅ローンと売却価格
現在の住宅ローン状況は以下の通りです。
- 住宅ローン残高:3,400万円
- 住宅売却想定額:3,000万円
- ローン残債:400万円(売却後も残る)
この400万円をどのように処理するかが、住み替え計画の鍵になります。
住み替えローンの目安
新しい住宅の購入費用を考慮すると、借入額の目安は以下のようになります。
- 新しい住宅の購入予算:4,000万円(仮定)
- 売却後の残債:400万円
- 必要なローン額:4,400万円
ただし、現在の家計状況(年収や貯蓄)を考慮し、無理のない範囲で借入することが大切です。
借入額の目安となる基準
住宅ローンの借入額の一般的な目安は、「年収の5~7倍以内」とされています。
夫の年収800万円の場合。
- 5倍:4,000万円
- 6倍:4,800万円
- 7倍:5,600万円
無理のない範囲で考えると、借入額の上限は4,800万円程度が目安となります。
資金計画のポイント
1. 貯蓄をどこまで活用するか
現在の貯蓄額は2,000万円ですが、子どもの教育資金も考慮すると、すべてを住宅購入に充てるのはリスクがあります。
一般的に、貯蓄の30~50%(600万~1,000万円程度)を頭金や諸費用に充てると、ローン負担を軽減できます。
2. 妻の収入が増えるタイミング
現在は専業主婦ですが、将来的に年収250万円程度の収入を得る予定であれば、ローンの返済計画に反映できます。ただし、確定的ではない収入を前提に無理なローンを組まないようにしましょう。
3. ローンの金利と返済計画
金利タイプには以下の3種類があります。
- 固定金利:金利が一定で安定した返済が可能(例:フラット35)
- 変動金利:金利が低めだが、将来的に変動する可能性がある
- 固定期間選択型:一定期間固定後に変動する
現在の金利水準では、低金利の恩恵を受けやすいため、変動金利または10年固定を選ぶケースが多いですが、将来のリスクも考慮する必要があります。
まとめ
住み替えローンを検討する際のポイントは以下の通りです。
- 住宅売却後に400万円のローン残債が発生
- 新しい住まいの購入費用を考慮し、ローン額の目安は最大4,800万円程度
- 貯蓄の一部(600万~1,000万円)を活用して、借入額を抑える
- 妻の将来の収入は考慮するが、確定的ではないため慎重に
- 金利タイプは変動か固定期間選択型が選択肢
住み替えは慎重な計画が必要ですが、将来のライフプランと照らし合わせて無理のない選択をすることが重要です。
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