木材防腐剤として人気のある「水性クレオトップ」を使用する際、思ったよりも色が濃かったり薄かったりすることがあります。色を調整しようとして別の塗料を混ぜた際に、塗料がはじいてしまうこともあるでしょう。
本記事では、水性クレオトップの適切な色調整方法や、塗料がはじく原因とその対処法について詳しく解説します。
水性塗料と油性塗料は混ぜられない
まず基本的なルールとして、水性塗料と油性塗料は基本的に混ぜられません。これは、それぞれの成分が異なり、互いにはじいてしまう性質があるためです。
水性クレオトップに油性塗料を混ぜると起こる問題:
- 均一に混ざらず、表面にムラができる
- 塗布時に分離してしまい、仕上がりが悪くなる
- 乾燥後に塗膜が剥がれやすくなる
そのため、色を調整する場合は、同じ「水性塗料」の中で行うことが大切です。
水性クレオトップの色を調整する方法
水性クレオトップの色が思ったよりも濃かった場合、適切な方法で色を調整することが可能です。
① 同じ水性塗料を混ぜる
最も簡単な方法は、水性の他の塗料を混ぜて調整することです。たとえば、ライトブラウンが濃すぎる場合は、以下の方法で薄めることができます。
- 水性クレオトップのクリア(透明)タイプを加える → 色を薄めながら、耐久性も維持できる
- 同じシリーズの薄めの色(例:ナチュラル)を混ぜる → 微調整がしやすい
この方法なら、はじくことなくスムーズに混ぜ合わせることができます。
② 水で薄める(推奨しない)
水性塗料は水で希釈することが可能ですが、防腐成分が薄まってしまうため、あまりおすすめできません。
もしどうしても水で薄める場合は、塗料の5~10%程度を上限に少しずつ加え、かき混ぜながら調整してください。
③ 既存の塗装の上から別の色を重ね塗りする
もし既に塗装をしてしまった場合、上から違う色を塗ることでトーンを調整することもできます。
例:
- ライトブラウンが濃すぎる → クリア塗料を重ねて透明感を出す
- ライトブラウンが薄すぎる → 同系統のダークブラウンを薄く重ねる
この方法なら、塗料を混ぜる手間がなく、簡単に色を変えることができます。
塗料がはじく原因とその対処法
塗料が木材にうまく馴染まず、はじいてしまう原因はいくつか考えられます。
① 水性と油性の塗料を混ぜた
前述のとおり、水性クレオトップに油性塗料を混ぜるとはじいてしまうため、必ず同じ水性塗料を使用してください。
② 木材の表面に油分や汚れが残っている
木材の表面に油分が付着していると、塗料がはじかれることがあります。
対策:
- サンドペーパー(#240~#400程度)で表面を軽く削る
- アルコールや中性洗剤で拭き取り、しっかり乾燥させる
この処理をするだけで、塗料の密着度が上がります。
③ 塗料が乾燥しすぎている
湿度が低い環境では、塗料が部分的に乾燥してしまい、はじきやすくなります。
対策:
- 塗る前に塗料をしっかり攪拌(かくはん)する
- 直射日光を避け、適度に湿度がある環境で塗装する
まとめ:水性クレオトップの色調整は水性塗料で
水性クレオトップの色を調整する際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 水性塗料同士で混ぜ合わせる(油性塗料はNG)
- クリア塗料や薄い色の塗料を加えて調整する
- 水で希釈する場合は少量ずつ
- すでに塗装した場合は、上から別の色を重ねる
- 塗装前に木材の表面をしっかり整える
これらの方法を実践すれば、理想の色に仕上げることができます。塗装作業をスムーズに進めるためにも、適切な調整方法を試してみてください。
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