オール電化を導入する際に気になるのが、電気使用量の変化です。特にガス併用住宅からオール電化に移行する場合、どのくらい電気の使用量が増えるのかを知っておくことは重要です。本記事では、2人暮らし・断熱等級5の新築戸建てにおける電気使用量の変化について詳しく解説します。
オール電化で電気使用量が増える要因
オール電化にすると、これまでガスを使っていた部分をすべて電気でまかなうことになるため、電気使用量は増加します。主な要因として以下の3つが挙げられます。
1. 給湯(エコキュートなど)
ガス給湯器からエコキュートに変更すると、お湯を電気で温めるため電気使用量が増えます。
年間の給湯にかかる電気使用量はおおよそ1,200~1,800kWh程度と考えられます。
2. 調理(IHクッキングヒーター)
ガスコンロからIHクッキングヒーターに変更することで、電気を消費するようになります。
IHクッキングヒーターの年間消費電力は300~600kWh程度が目安です。
3. 暖房(エアコン・床暖房など)
ガスファンヒーターやガス床暖房を利用していた場合、これをエアコンや電気式床暖房に切り替えると、電気使用量が増えます。断熱等級5の住宅であれば、暖房効率は良いものの、地域の気候によっては年間1,000kWh以上の消費になることもあります。
2人暮らしの場合の電気使用量シミュレーション
現在の年間使用量が2,400kWhとのことですが、オール電化に移行することでどのくらい増えるのか、試算してみましょう。
使用項目 | 年間消費電力(概算) |
---|---|
現在の使用量 | 2,400kWh |
給湯(エコキュート) | +1,500kWh |
調理(IHクッキングヒーター) | +400kWh |
暖房(エアコン・床暖房) | +800kWh |
合計 | 5,100kWh |
この試算では、オール電化にすることで年間の電気使用量が約5,100kWhとなり、現在より2,700kWh増加すると予想されます。
オール電化の電気代節約ポイント
電気使用量が増える分、電気代を節約する工夫も必要です。以下の方法で負担を軽減しましょう。
1. 夜間電力を活用する
オール電化向けの電気料金プランでは、夜間の電力料金が安く設定されていることが多いため、エコキュートや洗濯機を夜間に稼働させるとコストを抑えられます。
2. 太陽光発電の導入
日中の電気使用量が多い場合、太陽光発電を導入することで電気代を削減できます。特にペットを飼っている場合は、昼間のエアコン稼働が増えるため相性が良いです。
3. 効率的な家電の利用
省エネ性能の高いエアコンやIHクッキングヒーターを選ぶことで、電気消費量を抑えることができます。特に断熱性の高い住宅では、暖房効率の良いエアコンを活用するのが効果的です。
まとめ
オール電化に移行すると、電気使用量は約2倍に増加する可能性があります。2人暮らしの場合、年間5,000kWh程度になることが予想されますが、電気料金プランの見直しや太陽光発電の導入などで電気代を抑えることが可能です。
オール電化のメリットとデメリットをよく理解し、最適な運用方法を検討してみましょう。
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