中古マンションを購入する際、仲介不動産会社の対応やローン審査の進め方に不安を感じる方は多いでしょう。特に、提携銀行の限定やローンの選択肢が限られている場合、「この対応は通常なのか?」「他の仲介業者を利用できるのか?」といった疑問が生じます。
本記事では、不動産会社の対応の適正性や、他の仲介業者を通じて同じ物件の購入を進めることが可能かどうかを詳しく解説します。
不動産会社の提案するローンは強制?
不動産会社が提携銀行を紹介するケースは珍しくありません。しかし、購入者には自由に金融機関を選ぶ権利があります。
◆ なぜ不動産会社は特定の銀行を指定するのか?
仲介業者が特定の銀行を推奨する理由として、以下の点が考えられます。
- 提携ローンの審査が通りやすい(実績がありスムーズに進む)
- 提携銀行から紹介料を受け取っている(業者側の利益)
- 審査や手続きの流れを統一したい(業者が管理しやすい)
しかし、これはあくまで業者側の都合であり、購入者には他の銀行で住宅ローンを組む選択肢があることを忘れてはいけません。
◆ 「3年固定→変動金利」以外の選択肢はある?
金融機関によっては、以下のようなローンも選べます。
- 全期間固定金利(例:フラット35) → 金利は高めだが、支払いが安定
- 10年固定+変動 → 当初10年の金利を抑え、途中で見直し
- 完全変動金利 → 初期コストが低く、金利上昇リスクあり
複数の金融機関で比較し、自分に合ったプランを選ぶことが重要です。
事前審査後のキャンセルは可能?
事前審査が通ると本審査も通る可能性が高いと言われますが、本審査を受ける前ならキャンセルは可能です。
◆ 事前審査の役割
事前審査(仮審査)は、ローンの借入可能額や返済能力を確認するためのものです。
- 物件の契約前に金融機関が融資の可否を判断
- 信用情報や収入を元に審査される
- 本審査とは異なり、正式なローン契約ではない
このため、事前審査に通過したからといって、本審査の前に契約を強制されることはありません。
◆ 事前審査をキャンセルする方法
不動産会社が「キャンセルしづらい」と言っても、以下の手順で対応できます。
- 不動産会社に「他のローンを検討するため事前審査を見送る」と伝える
- 事前審査を申し込んだ金融機関にキャンセルの意向を伝える
- 本審査を申し込まない(本審査を受けなければ契約は確定しない)
不動産会社の言いなりにならず、自分にとって最適な選択肢を探しましょう。
別の仲介会社から同じ物件を購入できる?
不動産会社が扱う物件は、必ずしも専属で販売しているわけではありません。多くの中古マンションは、複数の仲介業者が取り扱っているため、別の仲介業者を通して購入できる可能性があります。
◆ 別の仲介業者に依頼するメリット
- ローンの選択肢が増える(他の金融機関を選べる)
- 手数料が異なる可能性(業者によって仲介手数料の設定が違う)
- 契約条件の交渉がしやすい
ただし、物件が「専任媒介契約」になっている場合、その不動産会社を通じてしか購入できないケースもあります。
◆ 別の業者に依頼する方法
同じ物件が他の不動産業者から購入可能かどうかを確認するには、以下の方法を試しましょう。
- 不動産ポータルサイト(SUUMOやHOME’S)で同じ物件を検索
- 別の不動産会社に「この物件を扱っているか」問い合わせ
- 媒介契約の種類を確認(専任媒介か一般媒介か)
一般媒介なら、他の業者からも購入可能です。
まとめ
中古マンションの購入時に、不動産会社の提案が適正かどうかを見極めることが重要です。
- 不動産会社の提携銀行を利用する義務はない
- ローンの種類は複数あるため、自分に合ったものを選ぶ
- 事前審査の通過=本審査が確定ではない
- キャンセルは本審査前なら可能
- 別の仲介業者を通じて購入できる可能性がある
不動産会社の対応に不安を感じたら、他の選択肢を検討し、納得のいく形で購入を進めましょう。
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