賃貸物件の内見を依頼し、預かり金を不動産業者に渡したものの、その後返金されないというトラブルに遭遇することがあります。特に、内見後に引っ越しをしない決断をした場合、このような問題は頭を悩ませるものです。この記事では、預かり金返金がされない場合の適切な対処方法について、具体的なステップを紹介します。
預かり金とは？
不動産業者が内見の予約を保証するために、一時的に預けるお金を「預かり金」と言います。内見のバックレ（無断キャンセル）を防ぐために、不動産業者がこの金額を要求することがあります。今回のケースでも、家賃相当額の預かり金を渡したとありますが、物件が決まらなかった場合や契約に至らなかった場合には、通常は返金されるべきお金です。
「預かり金」には、返金されることを前提にした取引であり、その領収書が手元にある限り、不動産業者には返金の義務が生じます。
連絡が取れない場合の初期対応
まず、ラインでのメッセージ送信が既読のみで返信がない場合、考えられるのは以下の対策です。
- 電話で直接連絡を取る：業者が忙しい可能性もあるため、直接電話をして返金についての確認を取ることが効果的です。丁寧な言い方で、返金手続きの進行状況を尋ねましょう。
- メールや書面での再通知：もし電話が繋がらない場合、メールや正式な文書で再度返金請求を行うことを検討します。できるだけ事実を明確に記載し、預かり金の返金についての催促をしましょう。
次のステップ：書面での請求と内容証明郵便
電話やラインでの連絡が取れない、または無視され続ける場合は、書面による請求を行うのが効果的です。
- 内容証明郵便の送付：正式に返金請求をするために、内容証明郵便を送るのは有効な手段です。内容証明は、郵便局が送付内容を証明してくれるため、後の法的手続きでも有利になります。書面には、預かり金の領収書の写しやこれまでの連絡履歴を添え、返金を求める期限を設定しましょう。
- 業者との交渉記録を残す：返金請求に関するやり取りはすべて記録し、証拠として残しておくことが大切です。これは、今後の交渉や法的手段において重要な役割を果たします。
最終的な対処法：法律的な手段
もし内容証明郵便を送った後も返金がなされない場合、最終的には法律的な手段を検討することが必要です。
- 消費者センターへの相談：不動産に関するトラブルは、地域の消費者センターに相談することが可能です。消費者センターは、トラブル解決のために業者との仲介をしてくれることがあります。
- 少額訴訟の検討：預かり金の金額が少額の場合、簡易的な法的手続きとして少額訴訟を検討することも可能です。裁判所に提訴することで、業者に返金を求めることができます。
まとめ：返金トラブルを解決するためのステップ
賃貸物件の内見後に預かり金が返金されない場合、まずは電話や書面での連絡を試み、それでも解決しない場合には内容証明郵便を送付するなどの法的手段を取ることが重要です。最終的に、消費者センターや少額訴訟などを利用することで、解決の糸口を見つけることができるでしょう。冷静に対処しつつ、証拠を確実に残すことが大切です。
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