住宅のリフォームや増築を検討する際に、「1階部分はフルリフォーム、2階部分は建て直しや増築を行う」といったプランが可能かどうか、費用がどれくらいかかるのか気になる方も多いでしょう。この記事では、フルリフォームと増築を組み合わせたケースの実現性や、全てを建て直した場合との費用の違いについて解説します。
フルリフォームと増築は可能か?
結論から言うと、1階部分をフルリフォームし、2階部分を建て直しや増築することは可能です。ただし、このようなプランを実現するにはいくつかの条件や注意点があります。
- 建築基準法の確認:増築や建て直しの場合、建物が現在の建築基準法に適合している必要があります。特に耐震基準や防火規定、容積率・建ぺい率の確認が必要です。
- 構造の強度:1階部分をリフォームしても、2階を建て直したり増築したりする場合には、建物全体の構造強度を確保する必要があります。そのため、構造計算が求められることがあります。
- 工事の順序:リフォームと増築の工事が重なるため、工期や施工の順序については慎重に計画を立てる必要があります。特に、1階のフルリフォームを行った後に2階を建て直すといった順序は、コストや工事期間に影響を与えます。
フルリフォームと全建て直しの費用の違い
次に、1階部分のフルリフォーム+2階の建て直しや増築と、全体を建て直す場合の費用の違いについてです。費用は工事内容や地域によって異なりますが、一般的な坪単価を基準に見ていきます。
- フルリフォームの坪単価:1階部分のフルリフォームは、1坪あたり40万円~80万円程度が相場です。リフォーム内容によって価格は大きく変動します。
- 増築・建て直しの坪単価:2階部分を増築や建て直しする場合、新築と同様の工事が必要になるため、1坪あたり50万円~100万円程度が一般的です。増築の場合、基礎の補強なども必要になることがあります。
- 全体を建て直す場合:建て直しの場合は、全ての工事が一から行われるため、坪単価で60万円~120万円程度とリフォームに比べて高額になる傾向があります。
以上のことから、リフォームと増築を組み合わせる方が一般的にはコストを抑えやすいですが、施工内容や既存構造の状態によっては、建て直しの方が効率的かつ長期的に安心な選択肢となることもあります。
費用を左右するポイント
フルリフォームと増築の費用を考える際、次のポイントに注目してください。
- 既存の建物の状態:既存の構造が老朽化している場合、リフォームよりも建て直しの方が費用対効果が高くなる場合があります。
- リフォームの内容:設備の交換(キッチンやバスルームなど)や内装の全面的な改修はコストがかさむ要因となります。増築部分だけでなく、1階のリフォーム範囲もコストに大きく影響します。
- 断熱や耐震補強:新しい建物基準に適合させるためには、断熱や耐震性能を向上させる工事が必要なことがあり、これらも費用に影響します。
まとめ:リフォームと増築の選択肢と費用感
1階部分のフルリフォームと2階の増築・建て直しは、実現可能なリフォームプランです。ただし、建築基準法や構造強度の確認が必要なため、事前に専門家と相談しながら進めることが重要です。また、全体を建て直す場合と比べると費用は抑えられる傾向にありますが、具体的なコストはリフォーム範囲や工事内容によって異なります。予算に合わせた最適なプランを検討し、長期的な視点で住宅の価値を高めるリフォームを目指しましょう。
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