アパートの解体時にアスベストの存在が確認された場合、適切な対応が求められます。特に外壁の塗料にアスベストが含まれていた場合、その除去方法や法的な基準に関して不安を感じる方も多いでしょう。この記事では、アスベスト除去に関する法的な基準や、解体作業時に気をつけるべきポイントについて解説します。
1. アスベスト除去の法律と規制
アスベストは危険物質であり、その取り扱いには法律で厳しく定められた規制があります。アスベスト除去作業を行う際には、適切な処理が行われなければならず、作業員や周囲の人々への影響を防ぐために特別な対策が必要です。日本では、建物の解体や改修を行う際、アスベストを取り扱う場合には、アスベスト特別管理区域を設け、作業員は適切な防護具を着用する必要があります。
また、アスベストの除去作業は専門の業者に依頼することが推奨され、自己流で行うことは法的に認められていません。許可を得た業者による作業が求められます。
2. 解体時におけるアスベスト除去の対象範囲
質問のケースでは、3面のみのアスベスト除去が見積もりに含まれており、残りの1面は除外されています。このような場合、隣接する建物や足場を組むのが難しいことが理由で、除去作業が制限されている可能性があります。ただし、アスベストが確認された場合、その全てを適切に除去する義務があるため、除去が一部だけで済むことは一般的にはありません。
そのため、建物の隣接状況や足場の設置可否に関わらず、アスベストを含む部分については、最終的に全て除去する方法を検討する必要があります。作業範囲が限られる場合でも、安全を確保し、法的基準に従った対応が求められます。
3. 1面のみのアスベスト除去が可能か？
1面のみのアスベスト除去を行うことができるかどうかについては、専門業者に相談し、解体作業の難易度や法的要件を確認することが重要です。アスベスト除去はその影響範囲を考慮して、必要な部分をすべて除去することが基本です。隣接した建物がある場合や足場を組めない場合でも、除去が不完全であると、将来的に問題が生じる可能性があります。
業者によっては、特定の部分だけを除去する方法を提案する場合もありますが、その場合でも作業の安全性や法的遵守が確保されているかどうかを確認することが必要です。
4. アスベスト除去作業の安全性と確認事項
アスベスト除去作業を行う際には、作業後に確認が必要です。アスベストの残留がないか、適切に処理されたかを確認するために、解体業者が作業終了後に検査を行い、報告書を提出することが一般的です。
また、アスベスト除去作業が終わった後にその影響がないことを証明するため、第三者による検査が求められる場合もあります。これにより、作業が完全に適切に行われたかどうかを確認することができます。
5. まとめ: アスベスト除去は専門業者に依頼するべき
アスベストの除去は非常に危険で、専門的な知識と技術が必要です。そのため、除去作業を行う際には、法的要件をしっかりと守り、専門の業者に依頼することが最も安全で確実です。また、作業範囲や足場の設置などに関する問題が発生した場合も、業者と相談し、適切な方法で対応を検討することが重要です。
もし、不明な点や不安がある場合は、解体業者に再確認し、必要であれば追加で対応策を講じることをお勧めします。
コメント